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【NPB】「感謝の12年間」今井啓介さんが地元で現役引退を報告

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広島カープの投手として12年間の現役生活を終えた今井啓介さん(30歳・中越高出身)を労う後援会の集いが12日、出身地の長岡市栃尾地区で行われ、80人を超えるファンが集まった。花束を贈られた今井さんは「一言で表すなら“感謝”。小学4年生で野球を始め、たくさんの人に出会い、励まされ、学ばせていただいた21年間だった」と感謝の言葉を述べた。

花束を贈られた今井啓介さん 地元の後援会で現役引退を報告した

地元後援会が開催した集いには中越高校の鈴木春祥前監督、本田仁哉監督、栃尾地区出身のNPB(日本野球機構)セ・リーグ統括の杵渕和秀運営部長らが来賓として出席した。

鈴木前監督は「12年間という長い間、我々に夢と希望を与えてくれた。プロの世界での12年間は並大抵のことではない。野球への情熱をこれからの仕事に傾けてもらいたい」と挨拶。本田監督は「中越高校として誇りの12年間。選手、後輩、学校関係者が今井啓介の頑張りに励まされてきた。成績以上に皆さんに力を与えた立派な選手だった」と教え子を労った。

杵渕セ・リーグ運営部長は「プロ野球の平均引退年数が5~6年。その倍ユニフォームを着続けた。甲子園での初完封の試合(2012年9月1日の阪神戦)はセ・リーグのレジェンドユニフォームシリーズの試合で私が企画を担当した。私の目の前で完封勝利を挙げてくれたことが思い出。これからの人生も応援していただきたい」と呼び掛けた。

中越高校の恩師・本田仁哉監督は「その頑張りに励まされてきた」と労った


栃尾地区出身のNPBセ・リーグ統括の杵渕和秀運営部長が挨拶

今井さんは中越高時代、140キロを超える速球を武器に2005年夏の新潟大会で準優勝。同年秋の高校生ドラフト2位で広島入りし、プロ4年目の2009年7月18日に一軍初登板・初先発。同年9月18日の阪神戦で初勝利を挙げた。2012年5月8日には地元・新潟市のハードオフ・エコスタジアムでの阪神戦で凱旋登板。同年9月1日の阪神戦で初完封を飾った。プロ通算で114試合に登板、8勝20敗1セーブで防御率3・59だった。

挨拶に立った今井さんは「12年間の現役生活が終わった。それを一言で表すなら“感謝”。小学4年生で野球を始め、たくさんの人に出会い、励まされ、学ばせていただいた21年間だった」と述べ、「今後は未定だが、決まり次第、皆さんにご報告できるようにしたい」と話した。
感謝の言葉を述べる今井啓介さん

約2時間の会合で、今井さんは集まったファンと笑顔で写真撮影に応じるなどリラックスした表情を見せていた。この日のために大阪や関東から駆け付けたファンもいて、今井さんの引退を惜しんでいた。会が終わった後、今井さんは1人1人と握手し、感謝の気持ちを伝えていた。

終了後、1人1人と握手し、感謝の気持ちを伝えた今井さん

(取材・撮影・文/岡田浩人)


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