来春、甲子園で開催される「第90回記念選抜高校野球大会」の21世紀枠の新潟県推薦校に選出された長岡大手高校への表彰式が20日、長岡市の同校で行われ、新潟県高野連の齋藤均会長から小林竜大主将(2年)に表彰状が手渡された。小林主将は「県代表に選ばれて光栄。先輩が築いた力が今の自分たちにも繋がっている。もし選ばれるならば先輩たちの思いも持って戦いたい」と意気込みを語った。
新潟県高野連の齋藤均会長から表彰を受ける長岡大手・小林竜大主将
長岡大手の野球部は1975年の創部で、春夏通じて甲子園の出場はまだない。今秋の県大会ではベスト8に進出した。昨春のベスト4入りを筆頭に、ここ2年でベスト4に1回、ベスト8に4回進出。新潟県高野連は「近年の成績にはめざましいものがあり、県内の公立高校の雄となっている」と評価。毎冬の大学入試センター試験前には野球部員が中心となり「受験生を励ます会」を催していることが「全校生徒に大変良い影響を与えている」と評価され、21世紀枠の新潟県推薦校として選出された。
新潟県高野連の齋藤均会長から表彰状を手渡された小林主将は「先輩が築いた力が今の自分たちにも繋がっていて、自分たちだけで得た賞ではない」と述べ、「もし(21世紀枠に)選ばれるなら、大手では初の甲子園。チャンスをいただけるなら、死にもの狂いで甲子園を目指してきた先輩たちの分まで頑張って、甲子園で校歌を歌いたい」と決意を話した。
1989年に同校を卒業した鈴木春樹監督(46)は「OBの1人として学校が選ばれたことにうれしく思う」と感想を述べた。監督として、2003年春に柏崎で21世紀枠での甲子園出場、2008年夏には新潟県央工で甲子園出場を果たしている。今冬の練習ではこれまではやってこなかった筋トレを採り入れた。「この夏の甲子園での戦いを見て、(打球の)飛距離が尋常ではないと思った。考え方を変えた」と話し、母校を率いて自身3度目の甲子園出場を狙っている。
今後は12月15日に北信越地区5県の各候補校の中から地区代表が1校に絞られる。その後、来年1月26日に開かれる選考委員会で全国9地区代表から3校が21世紀枠に選出される。新潟県からは過去16年間で2003年に柏崎、2011年に佐渡が21世紀枠での選抜甲子園出場を果たしている。
(取材・撮影・文/岡田浩人)