新潟市の早起き野球大会に出場している女子チーム「HEROINES(ヒロインズ)」は12日、新潟市のハードオフ・エコスタジアムの室内練習場で「女性のためのキャッチボール教室」を初開催した。女性の野球人口を増やそうと企画され、県内在住の22歳から45歳までの13人が参加。ルートインBCリーグ・新潟アルビレックスBCの前川恒選手(上越高出身)や元巨人育成投手でアルビBC普及担当・雨宮敬さん、同普及担当・斉藤雄太さんの3人が講師を務め、初心者にもわかりやすく投球動作の基本を指導した。
下半身を使った投球動作を教える雨宮敬元投手とフォームをまねる参加者
球場の外は雪が降りしきり、室内も気温が低い中での開催となったが、参加者は講師と一緒にランニング、ストレッチなどのウォーミングアップで体を温めた後、まずは柔らかいテニスボール使った遊びのメニューで指先の感覚を慣らしていった。
その後、今季から社会人などの軟式野球大会で採用されるM号の軟式ボールを使って、実際にキャッチボールを行った。その際に雨宮さんが「左手のグラブを相手の方へ向け、下半身を使ってボールを投げるように」などと指導した。また前川選手は「縫い目に人差し指と中指をかけるように」とボールの握りを教えた。
テニスボールを使って指先の感覚を慣らしていった
教室はヒロインズのほか、新潟市の女子軟式クラブチームNLライズのメンバーも手伝った。約1時間半の教室で、初心者の参加者の相手の胸に投げるキャッチボールの基本を身に付けていた。
初めてキャッチボールを経験したという新潟市南区の早川陽子さんは「楽しかった。ボールは普通の生活をしていると投げることができないが、体重移動の仕方など投げ方を教えてもらってよかった。小学5年生の子どもとキャッチボールをしたい」と笑顔で感想を話した。
講師を務めた前川選手は「女性に教えたのは初めて。皆さんが初めてと思えないくらい上手だった。小学生時代の自分の出身チームも今は連合チームになってしまい、野球をやる人が少なくなっている。女性が男性に混じってキャッチボールや野球をやってもらえることは1人の野球人としてうれしいし、チームとしてもうれしい。野球をプレーする人が増えるきっかけになれば」と話していた。
講師と参加者、ヒロインズ、NLライズのメンバーで記念撮影
(取材・撮影・文/岡田浩人)