女子野球の普及活動を進めているBBガールズ普及委員会(頓所理加代表)は11日、新潟市中央区で女子児童だけによる交流戦「フレンドシップマッチ」を開催した。ことしで6回目となる。新潟県内から47人、東京都内から1人の計48人が参加した。
普段は学童野球チームなどに所属し、男子と一緒に野球をしている女子がほとんど。4チームに分かれて、チーム練習をした後、トーナメント戦で試合を楽しんだ。
普段は男子に混じっていて、守備や打席に立つといった試合経験が少ないため、最初はなかなか思うようにプレーできない選手もいたが、試合に慣れてくると徐々に大きな声が出てきた。1つ1つのアウトを取ったり、得点を取ったりして、喜び合う姿が見られた。
今夏の高校野球・新潟大会の開会式で、入場行進の先導役を務めた巻総合高校3年の松本里緒さんが初めて監督役として参加。「チーム全員で友達になって帰ろう、と言いました。監督に何でも言えるようコミュニケーションを大事にしました。自分が小学生の時はこういう機会がなかったので、今の女の子は恵まれていると思います。ぜひ野球を続けてほしい」と女子野球の“先輩”としてエールを送った。
巻総合3年・松本里緒さん(右から3人目)が“監督”として参加
トーナメント戦では「スイートデビルズ」が優勝。ピッチャーを務めた三条市立一ノ木戸小学校6年・関桃子さん(11)がMVPに輝いた。普段はセカンドを守ることが多いという関さんは「いいところにボールが行きました。打たせて取ることが自分の持ち味。MVPはびっくりしたけど、自信になりました。女の子だけで野球ができて楽しかったです。中学に行っても野球を続けたいと思います」と嬉しそうに話した。
MVPに輝いた関桃子さんの投球フォーム
MVPの表彰を受ける関桃子さん
BBガールズ普及委員会の頓所理加代表は「6年間続けてきて女子野球のすそ野が拡大できていると感じます。特に昔に比べると試合中に女の子たちの声がよく出ていて、各チームで指導されていると思います」と普及活動に一定の手応えを感じていた。ことし秋も関東で開催される「IBA学童女子選抜大会」に出場予定で、同委員会では新潟代表の選考会を9月22日に新潟市で実施する予定で参加者を募っている。
楽しい1日を過ごした女子野球選手たち
(取材・撮影・文/岡田浩人)