ルートインBCリーグ・新潟アルビレックスBCの球団社長補佐で、今季総合コーチを務めた聖籠町出身の元巨人捕手・加藤健氏(38・新発田農高出身)が今季限りで退団することが関係者の話で明らかになった。加藤氏は現役引退後の2017年から地元チームである新潟アルビレックスBCの球団社長補佐としてフロント入り。3年目の今季は総合コーチとして現場に復帰し、チームは優勝できなかったものの、前後期ともに2位と優勝争いをする戦力に押し上げる指導力を発揮した。今後は未定。
今季限りで退団することが明らかになった加藤健総合コーチ
加藤氏は聖籠町出身で、1998年に新発田農業高校の主将・捕手として春夏連続で甲子園に出場。同年秋のドラフト会議で巨人から3位指名を受け入団し、2016年末に現役を引退をするまで18年間、巨人一筋で捕手を務めた。引退後の2017年から新潟アルビレックスBCの球団社長補佐として営業・運営・編成などのフロント業務を補佐してきたほか、地元の幼稚園・保育園を訪問して野球教室を開くなど底辺拡大に力を注いできた。
今季は総合コーチとして清水章夫監督とともに選手の指導・育成にあたり、10月17日のNPBドラフト会議で日本ハムから育成指名された樋口龍之介内野手と長谷川凌汰投手の指導にも力を発揮してきた。
試合中にメモする加藤氏 細部にこだわる指導で選手の力を伸ばしてきた
10月22日に開催された「サポーター感謝デー」で挨拶した加藤氏は、「皆さんと最後に笑いたかったが(前後期)2位という結果になった。ただ、選手は優勝争いという、いい緊張感の中でプレーできた。来年この経験をいかすために選手の自覚が大事」と選手を叱咤激励した上で、「初めてBCリーグに来た時に、サポーター、ボランティアの皆さん、フロント…いろいろな人の支えがあって(野球が)できていることを感じ、感謝している。優勝争いをできたことはサポーターの皆さんがいつも球場に来てくれるおかげ」と集まったファンや運営ボランティアなどに感謝の気持ちを述べていた。去就は明らかにしていなかった。
(取材・撮影・文/岡田浩人)