関甲新学生野球連盟に新たに加盟した新潟医療福祉大学・硬式野球部が7日、群馬県前橋市で秋季3部リーグの初戦に臨み、東京福祉大に6-2で勝ち、公式戦初戦で初勝利を飾った。
<スコア>
新潟医福大 022 000 200 :6
東京福祉大 000 020 000 :2
新潟医療福祉大は2回、2死満塁の好機で1番山田将太郎(北越高出身)の左前適時打で初得点となる先制点を挙げた。この回、押し出し四球でさらに1点を追加。3回には8番坂巻智大(上田西高出身)の左線適時二塁打で2点を挙げ、試合を優位に進めた。ただ中盤に相手投手の緩い変化球に手を焼き、なかなか追加点を挙げられなかった。
2回表、新潟医療福祉大・山田将太郎選手(北越高出身)の左前適時打で先制
先制打を放ち塁上で笑顔を見せる山田将太郎選手
新潟医療福祉大の先発投手はエースの板垣瑞希(酒田南高出身)で右サイドスローから力のあるボールを投げ込んだ。4回まで無失点だったが、5回に失策で走者を出すと、中越え適時三塁打、中前適時安打を許し2点を返された。
6回から登板した左腕の笠原祥太郎(新津高出身)は4回を投げ無失点に抑えたが、3四死球と制球に課題を残した。昨夏の甲子園投手・竹石智弥(新潟明訓高出身)はブルペンで投球練習をおこなったが登板機会はなかった。
新潟医療福祉大の先発・板垣瑞希投手(酒田南高出身)
6回から登板した笠原祥太郎投手(新津高出身)
ブルペンで肩をつくる竹石智弥投手(新潟明訓高出身)
7回裏、笠原が連続四死球と暴投でピンチを招くと、佐藤監督がマウンドへ向かい選手に直接指示を送った。高校野球では監督がマウンドに行くことがないため、大学野球ならではのシーンだった。この回のピンチをセカンドゴロで凌ぎ、新潟医療福祉大が4点のリードを守り切った。
7回裏のピンチの場面でマウンドに上がり指示を送る佐藤和也監督(背番号50)
公式戦初戦を勝利した新潟医療福祉大の佐藤和也監督(新潟明訓高前監督)は試合後、「記念すべき1つめの試合を勝ててほっとしている。試合内容はまだまだ。練習試合で大学野球の怖さを知り始めた選手たちが、初戦ということで硬くなってしまった。選手がまだ1年生で、木製バットでボールをとらえることの難しさを感じた」と振り返った。「きょうは点数を高くあげられないが、勝ったので合格。厳しい戦いであることがわかったので今後のリーグ戦を本当の意味で挑戦者として臨む。何とか3部を早く抜けて、2部、1部と昇格して1部で優勝争いをしたい」と意気込みを話した。
大学野球での公式戦初勝利を喜ぶ佐藤和也監督(右端)
チーム初得点となる先制適時打を放った山田将太郎は「何とかして記録に名前を刻みたいと思ったので嬉しかった。新潟の選手でチームを盛り上げたい」と話した。橋本彗主将(東農大二高出身)は「今季で2部に上がることを目標にしているので初戦の入りは大事だと思っていた。失点の場面は失策が絡んだので修正したい。全勝で3部優勝、入れ替え戦で勝って2部昇格が今季の目標」と力強く決意を話した。
新潟医療福祉大の次戦は9月15日(日)10:00から新潟医療福祉大野球場で、春の3部優勝チームの信州大と対戦する。10月12日まで全6試合を戦う。
(取材・撮影・文/岡田浩人)