中学硬式野球の「第29回日本リトルシニア全国選抜大会」が25日に大阪で開幕し、全国48チームが参加して27日から1回戦が行われる。信越連盟の代表として新潟県からは昨秋の信越2位・新潟シニアが2年ぶりに出場する。1回戦で関東連盟の浜松南シニア(静岡)と対戦する。この大会10回目の出場となる新潟シニアはチームカラーの粘りの野球と冬場に鍛えてきた打撃で上位進出を狙う。
2年ぶり10回目の選抜大会出場となる新潟シニア
新潟シニアは昨秋の新人戦県大会で優勝し、その後の信越連盟・順位決定戦で1勝1敗の2位となり、選抜大会への出場を決めた。県大会では大量失点をする試合もあったが、粘り強く終盤で逆転し、打ち勝ってきた。
南場将也監督は「昨秋は新3年生が6人と少なく、経験の少ない新2年生が守備につかざるを得ない状況の中、失点が多くなるのは覚悟の上で、点を取るしかなかった」と振り返る。その上で冬場は「筋力トレーニングと食事トレーニングで個々のパワーが上がった。振る力がついている」とアップした攻撃力に成果を感じている。
打線の中心は四番に座る小川蒼太(本丸中3年)で、「逆方向にも強い打球が打てる選手」と南場監督。冬場のトレーニングで「体重が5~6キロ増えて85キロに」と体が大きくなった。小川は「(MLBカブスの)鈴木誠也選手が憧れ。チャンスに回ってきたらしっかり返せるようにしたい。将来の夢はプロ野球選手」と目を輝かせる。一番に座る主将の更科遥陽(燕北中3年)、二番打者の登條優生(新津第一中3年)が出塁し、小川で返すのが得点パターンとなる。
左からエースの河村醍雅、主将の更科遥陽、主砲の小川蒼太
投手陣では右の河村醍雅(巻西中3年)が「投手陣の軸」(南場監督)。冬場のトレーニングの成果で、河村自身「球速が上がってきた」と話す。フォームを「足を大きく上げて内側に入れるイメージ」で少し修正した結果、課題だった制球力も「徐々によくなってきた」と手応えを掴んでいる。「先発した試合は勝てるようになりたい。ピンチの時に力を最大限に発揮して抑えたい」と意気込む。
更科遥陽主将は「冬のトレーニングでみんな振りが強くなり、打球の飛距離が伸びた」とチームの成長を実感している。「打って勝ちたい。一昨年のベスト8以上を目指し、1試合1試合を大事に戦いたい」と一戦必勝を誓っている。南場監督は「きっちり自分たちのやるべきことをやってこよう」と全国舞台での選手のさらなる成長に期待している。
◎新潟シニアの登録メンバー◎
※()は背番号、学年は4月以降の新学年
(1)河村醍雅(巻西中3年)
(2)登條優生(新津第一中3年)
(3)高橋大翔(黒埼中3年)
(4)細山善志(水原中2年)
(5)小川蒼太(本丸中3年)
(6)毛塚大聖(小針中2年)
(7)大野佑(白根第一中3年)
(8)更科遥陽(燕北中3年)
(9)臼木彪牙(山潟中2年)
(10)粉川大和(燕北中2年)
(11)五十嵐史朗(横越中2年)
(12)重川優大(田上中2年)
(13)萩野兼心(黒埼中2年)
(14)坂井礼(五十嵐中2年)
(15)斎藤海斗(横越中2年)
(16)小林礼都(田上中2年)
(17)白井陽向(燕中2年)
(18)山田莞太郎(東新潟中2年)
(19)高岡佳輔(村松桜中2年)
(取材・撮影・文/岡田浩人)
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