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【高校野球】東京学館新潟 甲子園ベンチ入りメンバー紹介(背番号1~9)

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「第105回全国高校野球選手権記念大会」に新潟代表として初出場を果たした東京学館新潟高校のベンチ入りメンバー20人を2回に分けて紹介する。

※名前・読み方・学年・守備位置・出身中学(硬式出身チーム)・身長体重・投打


①涌井陽斗(わくい・はると)・3年・投手
新発田市立川東中・175センチ・80キロ・左投げ左打ち

2年秋から背番号1を背負う左腕エース。直球の最速は130㌔台中盤だが、右打者に対しても左打者に対しても内角を突ける制球と度胸が最大の持ち味。新潟大会の準々決勝・日本文理戦では5回無死満塁の大ピンチでマウンドに立ち、後続の打者3人を打ち取った。「こういう場面で抑えてこその背番号1。あの試合がきっかけで新潟大会は調子が上向いた」と振り返る。2019年夏の準優勝を見て、東京学館新潟への進学を決めた。「今まで甲子園に行ったチームを倒して甲子園に行きたかった」。寮生活を経験し、「親のありがたさがわかった」と感謝する。甲子園でも「新潟大会同様に攻めた投球を見せる」と意気込む。


②八幡康生(やわた・こうせい)・3年・捕手(主将)
胎内市立中条中・173センチ・83キロ・右投げ右打ち

主将、そして遠投100㍍超の強肩捕手とし守備の要を務める。旅川監督が掲げる「ディフェンス重視」のチームの顔である。小学1年生のときに地元で開かれた野球教室に参加し野球を始めた。その日に出会ったのが背番号4の宮嶋で、以来ずっと一緒のチームで切磋琢磨してきた。東京学館新潟では1年秋からベンチ入りし、2年秋が終わった後に主将になった。同じ捕手経験を持つ旅川監督からは「失点は捕手の責任」と試合中の声掛けや準備の大切さを強調され、練習中や試合などを通して厳しい指導を受けてきた。「新潟大会では相手ではなく、自分たちの野球をやることに集中した。甲子園でも同じく自分たちの野球を」と話し、新潟代表として「まず1勝を」と目標に掲げる。


③遠藤蒼太(えんどう・そうた)・3年・一塁手
南魚沼市立大和中・171センチ・80キロ・右投げ右打ち

新潟大会では四番打者として全6試合に先発出場。コースに逆らわずに広角に打球を飛ばす長打力が持ち味である。大和中の2年秋に県新人大会(オンヨネカップ)でエースとして優勝。しかしコロナ禍で出場が決まっていた全国大会が中止となった。「燃え尽きることができなかった。その分、高校で全国の舞台に」との思いを胸に南魚沼から東京学館新潟に進学した。今春は打撃で結果が出ず、四番を譲ることもあった。「心の弱さがあった。夏へ向けて追い込んだケースを想定し打撃練習をしてきた」。新潟大会では打率・421と結果を残した。甲子園では「地元の仲間の思いも背負って勝負したい」とチャンスでの一本を期す。


④宮嶋幹人(みやじま・みきと)・3年・二塁手
胎内市立中条中・171センチ・76キロ・右投げ右打ち

二塁手として「攻める守備」に自信を持つ。チャンスでの粘り強い打撃も持ち味である。小学1年生で八幡と一緒に野球を始め、ずっと同じチームでプレーしてきた。東京学館新潟には「いくつかの学校の練習会に行ったが、“ザ・高校野球”というチームに行きたかった。学館がそういうチームだった」と進学を決め、八幡と一緒に門を叩いた。八幡がケガをした昨秋は主将を務め、八幡が復帰した後は副主将として、二人でチームをまとめるために話し合ってきた。今夏は「打撃の状態がよくなかった」と振り返り、優勝の瞬間、「みんなに助けられた」と思ったという。甲子園では「初出場校らしく、攻めたプレーでスタンドを巻き込んで勝利を呼び込みたい」と意気込む。


⑤近藤颯斗(こんどう・はやと)・3年・三塁手
大阪・道明寺中(藤井寺ボーイズ)・174センチ・74キロ・右投げ右打ち

新潟大会決勝では1点を追う9回裏、2死2塁からライトへ同点打を放った。「追い込まれていたが、次に繋ごう、強く振ろうと必死だった」。その後、サヨナラのホームを踏み、チームが掲げる“新時代”の扉を開いた。大阪の出身。中学時代の部活動のコーチが東京学館新潟のコーチと知り合いだったことが縁で、「甲子園を狙える学校だ、と勧められた」と進学した。大阪とは言葉の発音もアクセントも違う新潟で「最初は苦労した」というが、「今は自然と新潟の言葉が出るようになった。優勝して、新潟に来てよかった」と笑顔を見せる。地元の甲子園で「活躍したい。決勝のようにしぶとく繋いでヒットを打ちたい」と気合を入れる。


➅森田蒼生(もりた・あお)・2年・遊撃手
長野・南宮中(須坂シニア)・175センチ・68キロ・右投げ右打ち

決勝戦、同点に追いついた9回2死2塁から左中間に劇的なサヨナラ打を放った。「この夏はなかなか結果を出すことができなかったが、最後に先輩が繋いでくれたチャンスで打ててよかった」と振り返る。長野県の出身で、東京学館新潟への入学のきっかけは「寮生活を送ることができるチームを希望していたところ、一学年上に先輩がいて、体験入部に来たときに声をかけられた。まだ甲子園に出たことがないチームから頂点を目指したかった」。遊撃での広い守備範囲と強肩が特長で、新潟大会4回戦では投手としてマウンドに上がった。甲子園でも「今までと変わらず守備でしっかりやるべきことをやる。打撃では繋ぐ打撃に徹したい」と静かに闘志を燃やしている。


⑦佐藤明日葵(さとう・あすき)・3年・左翼手
新潟市立両川中(新潟江南シニア)・170センチ・73キロ・右投げ右打ち

俊足のリードオフマン。50メートルを6秒を切るタイムで駆け抜けるチーム一の俊足で、打撃でも広角に安打を量産。新潟大会では打率・619と打ちまくった。チーム13盗塁のうち8つを佐藤が決めた。「自分の持ち味は足。後ろに頼りになる打者がいるので、その打者に繋げられるように出塁すること」と自らの役割を言い切る。小学2年生から野球を始め、中学では新潟江南シニアに所属。そこでチームメイトで二番打者の渋川と出会う。「そのセンスに衝撃を受けた。アイツに負けたくない」と切磋琢磨してきた。「二人が出塁しなければウチの打線は始まらない。甲子園でも二人で打って走って、東京学館新潟の野球に勢いをつけたい」と大暴れを誓う。


⑧渋川優希(しぶかわ・ゆうき)・3年・中堅手
新潟市立白根北中(新潟江南シニア)・178センチ・82キロ・右投げ右打ち

俊足、強打の二番打者。50メートルを6秒2で走る足をいかした走塁、さらに新潟大会では準々決勝の日本文理戦でレフトオーバーのサヨナラ打を放ったほか、準決勝の北越戦ではソロ本塁打を放ち、打率・526と一番打者の佐藤に続く高打率をマークした。佐藤とは中学時代からのチームメイトで、「二人が塁に出れば足をいかせる。相手投手が意識してくれる。そこが一番の強み」と話す。中学までは投手だったが、高校に来てからは外野手に専念した。ただ2年秋に腰の手術を経験。「野球ができない時期が一番つらかった」とグラウンドに立てることに感謝する。「甲子園ではいつも通り平常心で自分のプレーを心がけたい」と誓っている。


⑨須貝悠太(すがい・ゆうた)・3年・右翼手、投手
新発田市立本丸中・179センチ・75キロ・右投げ右打ち

投げては最速140㌔の本格派、打っては一発長打が魅力の中軸打者としてチームに貢献する。小学2年生で野球を始め、「2人の兄がどちらも東京学館新潟の野球部だった。入学するのが当たり前だった」と笑う。ずっと投手一本だったが、2年春に調子を崩した。「そこから立て直すのに苦労した」。ところが2年秋から外野手も兼務すると、送球時に体を大きく使うようになったことで「球速が上がり、制球もよくなった。投手としての力が上がった」。新潟大会では4試合に登板し、準決勝、決勝を含め3試合で先発した。自信がある球は伸びのある「ストレート」と話す。打撃も力があり、「甲子園では自分のバットでチームを助けたい」と投打で活躍を誓っている。

(取材・撮影・文/岡田浩人)

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