春の新潟県大会、日本文理と新潟明訓の決勝戦を観戦した新潟医療福祉大の佐藤和也監督(新潟明訓前監督)に、両校の印象と両校が出場する北信越大会の見どころについて話を聞いた。
新潟医療福祉大・佐藤和也監督
「まず日本文理、新潟明訓の両校がこの夏の新潟大会の優勝候補最有力であるということは春の大会を見ても明らかになりました。結果は3-0で日本文理が優勝しましたが、選抜大会に出場した日本文理には抜群の安定感がありました。一方で決勝のヒット数は文理5本、明訓4本とほぼ同じ・・・これは明訓側から見たら『届かない距離ではない』と感じたのではないでしょうか。どちらが夏までにさらに力を伸ばすことができるか、ここが大切になります。文理がさらに差を拡げるのか、秋春と連敗した明訓が一矢報いるのか・・・そう考えた時に、6月7日から始まる北信越大会は、この両校の夏を占う意味で非常に大事な大会になると考えます。両校とも夏を見据えた大事なもの・・・例えば文理で言えば飯塚投手に続く2番手の投手をきっちり整備できるのか、明訓で言えば課題の攻撃力をアップできるのか・・・そういうものが出る大会になると思います。こういう課題についてきっちりした形で結果を出さなければいけないし、仮に負けたとしても、夏を前にして、できなければいけないことができて負けるのと、できないで負けるのとでは全然意味合いが違ってきます。そういう意味では、この北信越大会は今までの春の北信越大会とは全く違う意味を持っています。日本文理、新潟明訓の両校が、これだけハイレベルに拮抗した戦力で夏を迎えるのは過去にそうなかったことです。それだけにその両校が出場する北信越大会は、この夏を暗示する大事な戦いになると考えます」
(取材・撮影・文まとめ/岡田浩人)