第128回北信越高校野球・新潟県大会は29日、2回戦16試合が6球場でおこなわれ、去年秋の大会で上位進出したシード校も登場した。
<五泉球場 五泉-新発田南>
五泉球場の第1試合は、昨秋の県大会3位で春の選抜21世紀枠で北信越地区候補校に選ばれた五泉が新発田南と対戦。五泉は後藤拓朗主将が3安打を放つなど中盤に得点を重ね、守っては2年生で背番号1の奥田啓太投手が新発田南2安打無失点に抑え8-0で7回コールド勝ちした。
5回表、五泉・森山翔太選手の中前安打で後藤主将が5点目のホームを踏む
五泉・後藤桂太監督は「21世紀枠の候補校で注目されたが、春の練習試合で連戦連敗し、『自分たちは弱いチームだ』と現実を突き付けられた。ようやくここに来て積極性が出てきた。奥田は試合を作れる選手に成長した。(7回に3四死球で満塁のピンチを招き)あの辺が課題。チームとして、まだあと一殻破りたい」とコメント。奥田啓太投手は「打たせて取るという制球が自分の持ち味で、冬は下半身を鍛えた。きょうはバックに助けられた。最後はコールドを意識してしまった」と反省点を挙げた。3安打の後藤拓朗主将は「センターから逆方向に自分の形で打とうと心掛けた。練習試合で結果が出せなかったが、今月の合宿で気持ちを作り直せた。ノーエラーで終われたのが良かった。目に見えないプレッシャーで相手を圧倒したい」と今後の意気込みを話した。
<鳥屋野球場 佐渡-新潟商>
新潟商は2点差を追う9回表2死から四球をきっかけに5連打で3点を入れ逆転。しかし佐渡は9回裏2死満塁のチャンスに8番中川祥太朗選手がレフト前に落とし3-3の同点に追い付いた。
佐渡は延長15回裏に中川選手がサード前にバントヒットで出塁すると、送りバントとワイルドピッチで3塁へ進み、代打傳田(でんだ)善之選手がピッチャーライナーを放つ。新潟商の小林成也投手がこれを好捕。サードランナーが飛び出しているのを見てサードにボールを投げるも、これが悪送球となり、サードランナー中川選手が還り佐渡がサヨナラ勝ち。激闘に終止符を打った。
佐渡の深井浩司監督は「お互い2死から逆転したり同点に追い付いたりと、野球の怖さを改めて感じた。(背番号1の)土屋が発熱で投げられず、(背番号11の)小菅が丁寧に放ってくれた。スタミナには自信があった。延長に入ったら気持ちの勝負だと言っていた。(2試合続けて延長サヨナラ勝ちで)寿命が10年縮まった(笑)。夏に向けて、2試合で反省点がたくさん出て本当にいい勉強になっている」とコメントした。
サヨナラ勝ちのホームを踏んだ佐渡・中川祥太朗選手
◆試合結果◆
<鳥屋野球場>
北越12-0佐渡総合(6回コールド)
佐渡4×-3新潟商(延長15回)
新潟南10-0加茂農林(6回コールド)
<五十公野球場>
巻8-1白根(8回コールド)
村上桜ヶ丘4-0巻総合
豊栄2-0加茂
<五泉球場>
五泉8-0新発田南(7回コールド)
中条6-4新潟向陽
<悠久山球場>
長岡工4-2三条東
見附2-1長岡向陵(延長10回)
長岡大手7-4六日町
<佐藤池球場>
関根学園13-3小千谷(6回コールド)
長岡11-4柏崎常盤(7回コールド)
十日町総合14-0柏崎総合(5回コールド)
<三條機械スタジアム>
県央工5-1高田農
三条商4-3川西
あす30日も6球場で2回戦16試合がおこなわれる。
(取材・撮影・文/岡田浩人)