昨夏甲子園でベスト4に進出した日本文理高(新潟市西区)で5日、卒業式がおこなわれ、野球部の3年生46人が学び舎を巣立った。DeNAに入団した飯塚悟史投手も出席し、「充実した3年間だった。一軍のマウンドに行けるよう頑張りたい」と決意を新たにしていた。
卒業した日本文理の3年生野球部員
午前9時20分から始まった卒業式では、3年間の学業成績が優秀だった小太刀緒飛選手が日本私学連合会会長賞を、学校の名誉を高めたとして主将を務めた池田貴将選手が功労賞を代表して受賞し、それぞれ壇上で表彰された。
日本私学連合会会長賞を受賞した小太刀緒飛選手 早稲田大学に進学する
駿河台大学に進学する小林将也選手(左)と、東洋大学に進学する川口達朗選手(右)
卒業式にはDeNAベイスターズに入団した飯塚悟史投手も出席。1月の新人合同自主トレ、2月の沖縄キャンプでプロ野球選手としての第一歩を記した飯塚投手は、日焼けした表情で球友たちとの再会を喜び、卒業式後は仲間や後輩たちとの記念撮影やサイン攻めに応じていた。飯塚投手は5日のうちに神奈川県横須賀市の寮に戻り、6日から練習に復帰する。
退場する飯塚悟史投手(2列目左)
◇飯塚悟史投手の話◇
「甲子園に行きたいと文理を選んで、あっという間だったが充実した3年間だった。1つの目標に向かって仲間と協力し努力することを一番学んだ。甲子園で勝ちたいと思ってきたので初戦突破できたことが一番嬉しかった。これからも頑張ってきたことを次のステージにつなげたい。ケガなくキャンプを過ごせたのが一番。まずはプロの環境に慣れること。キャンプに入るまでは不安だったが、焦らず自分のペースで自主トレとキャンプを過ごすことができたのは手応えを感じている。制球は自信を持って投げ込めているので、自分の持ち味として磨いていければ。(3日の横浜商大との練習試合で1回を投げ無失点だったが?)投げるまでは緊張していたが、マウンドに上がったら実戦が久しぶりで楽しくて、自分が投げたかったインコースの真っ直ぐを投げることができたので、まずは第一歩いいスタートが切れた。(テイクバックがゆったりと少し変わった?)しっかりテイクバックを持って、かつ大きくならないよう、今はフォームをしっかり意識して1球1球投げている。早く一軍のマウンドに行けるよう頑張りたい」
◇主将を務めた池田貴将選手の話◇
「卒業したんだなという実感が湧いている。全員で集まることができるのはこの先、年に1回くらい。また会う時まで個々で充実した生活を送っていきたい。(3年間で)野球の技術はもちろん、人として社会に出てどう生きるかということを学んだ。そういう部分を大学でも発揮したい。(印象に残っているのは)県大会決勝の小太刀のサヨナラ本塁打。(東洋大学に進学して)ここで達成できなかった日本一を目標に頑張りたいし、個人としては飯塚の後を追ってプロ野球選手というのが自分の夢なので、そこに向かって頑張っていきたい」
◇鎌倉航選手の話◇
「3年間この仲間でよかった。きょうで別れてしまうが、これからも長く付き合っていきたい。両親をはじめいろいろな人たちに支えられ、感謝の気持ちでいっぱい。印象に残っているのは県大会の決勝戦。苦しい展開だったが、小太刀の1本で甲子園に行けたのは思い出。(法政大学への進学で)やるからには日本一目指して、チームメイトだった仲間に負けないよう頑張りたい」
(取材・撮影・文/岡田浩人)