⑦入沢武弘(3年・左翼手) 刈羽中(柏崎シニア) 173センチ67キロ 右投左打
俊足巧打のリードオフマン。新潟大会の代率は.450でその役割を見事に果たしたが、「9番の井口に打率で負けたのが悔しい」と負けず嫌いな一面を見せる。小3で野球を始めるまでサッカーをやっていたが、友達に誘われ野球へ。柏崎シニアでは俊足と肩の強さをいかして外野手に。「私立の強豪校を倒して甲子園に行きたい」と中越へ入学。今春、思うように打撃で結果が残せず、「結果が出ないということは自分の練習が足りないからだ」とひたすら練習に打ち込んだ。「自分が塁に出れば打線がつながる。何でもいいので塁に出ることを意識している」と話す。50メートルは6秒4で走るが、「ホームから一塁を駆け抜けるまでは自信がある」という。「とにかく塁に出て、自分が最初にホームを踏みたい」と甲子園でもダイヤモンドを駆け抜ける。
⑧小林史弥(3年・中堅手) 堤岡中(長岡東シニア) 180センチ70キロ 右投右打
長打も打てる俊足の3番打者。小中学までは内野手。高校入ってからも内野手だったが、2年秋から俊足をいかして外野手に。守備での「一歩目には自信がある」と話す。「他の私立のセレクションに落ち、見返してやりたかった」と地元の中越に進学。入学直後、本田監督に通学態度を注意された。「監督から『お前が本物になれるかなれないかはここだ』と言われた。何を目指してこの学校に来たのかを考えた。私生活も野球に全部つながっている」と心を入れ替え練習に取り組んだ。チームでは斎藤を支える副将でもある。新潟大会の準決勝・小出戦では均衡を破る適時打を放った。「颯がああいう状況(ケガ)で苦しかった。絶対に勝つという執念で打てたヒット」と振り返る。「甲子園では新潟に中越高校があるぞと見せつけたい。思い切りプレーして輝きたい」と話す。
⑨小林弘樹(3年・三塁手) 堤岡中(長岡東シニア) 171センチ71キロ 右投右打チャンスに強い6番打者。秋の県大会決勝では本塁打も放ちパンチ力もある。父は長岡商の野球部OBで、小学4年生で野球を始め、投手や捕手、内野手をこなした。シニア時代のコーチに勧められ中越へ。「日本文理や新潟明訓が甲子園に行っていたので、その2強と戦う私立で甲子園を目指したかった」という。2年春の時、メンバーに入れなかったが「このままではダメだと自主練習を必死にした」。その努力が結果につながり、2年夏でベンチ入り。去年秋はサード、今年春はライトだったが、斎藤のケガで再びサードへ。「本田監督から頼むと言われ、自分がやってやろうと考えた。いろいろな経験ができているのはプラス」と前向き。「チャンスで自分の打撃を心掛けたい。つなぐことを意識しチームの勝利に貢献したい」と話す。
⑩高井涼(3年・投手) 長岡大島中 180センチ71キロ 右投右打
新潟大会の優勝投手で最速138キロの直球と多種類のスライダーで打たせて取る。小3から投手で全国大会出場経験もある。中学の時、自分の力のなさを嘆き、野球をやめようかと考えたが、病気で野球を諦めた3つ上の兄・夏紀さんから「こんなところで諦めていいのか」と叱咤され奮起。「兄ができない分、自分が甲子園に行かなければ」と強い決意で臨んできた。冬場の走り込みで秋までにはなかった速い変化球を習得。夏の大きな武器になった。「甲子園は小さいころからの夢で、そこで活躍するのが目標。甲子園は打者のレベルも上がる。武器であるスライダーをコースに投げ分けて、気持ちで引かないこと」。目標は「全国制覇」ときっぱり話す。
⑪雪野敏和(3年・投手) 小出中(長岡東シニア) 176センチ71キロ 右投右打
小3で野球を始めてから「ずっと投手」。制球力が身上の投手だったが、高校に入ってから球速が「急激に伸びた」と話す。直球の最速は141キロ。6月の北信越大会準決勝・敦賀気比戦の途中からマウンドに上がり、センバツ王者を相手に真っ直ぐで勝負し好投。「通用する球があった。あれ以上の打線はなかなかないし、自信になった」と笑顔を見せる。「甲子園でも登板機会があれば持ち味である真っ直ぐでドンドン押したい。自己最速を更新したい」と意気込む。
⑫広川健介(2年・捕手) 長岡西中(長岡東シニア) 172センチ60キロ 右投右打2年生で唯一のベンチ入り。小3で野球を始め、中学時代はで長岡東シニアで三塁手として活躍。「長年甲子園に行っていなかったので、自分たちの力で長岡から甲子園に行きたいと思った」と中越に進学した。高校では強肩とクレバーさを買われ捕手に。ブルペンで投手の球を受ける。「投手のボールの状態をしっかり把握して波方さんに伝えたい。甲子園は野球を学べる場所」と話す。元気と肩の強さをいかしたプレーを心掛ける。
(取材・撮影・文/岡田浩人 撮影/嶋田健一)