第128回北信越高校野球・新潟県大会は11日、準々決勝がおこなわれ、日本文理と村上桜ヶ丘がベスト4進出を決めた。雨のため悠久山球場の中越-新発田中央の試合は3回途中でノーゲームに。佐藤池球場の新潟工-県央工が中止となり、2試合があす12日に順延となった。
<佐藤池 村上桜ヶ丘9-8新潟明訓>
村上桜ヶ丘が延長戦の末、逆転勝ちし、昨秋に1-3で敗れた新潟明訓に雪辱を果たした。
1点を先制された新潟明訓は2回、二死からヒットと四球でチャンスを作ると9番後藤悦久選手の適時打、1番本間辰吉選手の右中間適時二塁打で3点を挙げ逆転。3回にも村上桜ヶ丘の守備の乱れから3点を追加した。
村上桜ヶ丘は6回、2四球と安打で満塁のチャンス。ここで新潟明訓の先発・村山賢人投手の暴投で1点を返す。さらに途中から守備で交代した9番で主将の松内亮太選手が中前適時打で2点を挙げ、6-4と2点差に迫った。
両チーム1点ずつを加え、7-5で迎えた8回裏、村上桜ヶ丘は二死1、2塁のチャンスに、3番長谷川智也選手の右前適時打で1点を返し、さらに4番野澤和希選手の内野ゴロを一塁手が失策し、同点に追い付いた。
延長10回表に1点の勝ち越しを許した村上桜ヶ丘は10回裏、連続四球で二死1、2塁とし、5番の河内涼選手が右中間を破る二塁打を放ち、二者が生還し逆転サヨナラ勝ち。4強へ進出した。
村上桜ヶ丘の先発・長谷川智也選手は3回を投げ6失点
村上桜ヶ丘の松田忍監督「去年秋にも負けている明訓さんにどうやって立ち向かうかを楽しみにしていたが、気持ちが前に出ていた。1-6から次の1点を取ったのが大きかった。選手が諦めなかった気持ちが大きい。(9回から登板の椎野新投手は)本人が投げたいと言ってきた。最後の粘りはうちに欠けていた部分で収穫だった」
村上桜ヶ丘のサヨナラ二塁打を放った河内涼選手「ストライクを積極的に振ろうと考えていた。正直、打った球が直球か変化球かも憶えていないが、流し打ちが得意なので、内寄りの球を右に打った。頭が真っ白になった。秋に明訓に負けていたので、絶対に負けないと話していて、5点差が付いてもベンチで諦めていなかった」
サヨナラ二塁打の村上桜ヶ丘・河内涼選手
<悠久山 日本文理5-1巻>
巻は1回、日本文理の先発小太刀緒飛投手の立ち上がりを攻め、四球と死球で無死1、2塁とし3番安尻善晴選手の犠打を小太刀投手が1塁へ悪送球の間に1点を先制した。
巻の先発左腕・笹川隆二投手の前に無得点が続いた日本文理は4回、2番白石貴誉選手の左越三塁打でチャンスを作ると、3番飯塚悟史選手の二塁ゴロをセカンドが失策、同点に追い付いた。
日本文理は7回、ヒットと四球、野手選択で無死満塁のチャンスを作ると、8番池田貴将選手の犠飛で1点を勝ち越し。さらに9番鎌倉航選手の中前適時打や2番白石選手の中越え二塁打でこの回4得点を挙げ、巻を突き放した。
巻の先発・笹川隆二投手
日本文理・大井道夫監督の話「巻は右投手(佐藤悠人投手)が投げると思っていたから肩透かしをくらってリズムが悪かった。右投手用の打線を組んでいた。左投手(笹川隆二投手)が出てきて選手が動揺した。焦っていたけれど、これもいい経験になった。シードが取れたのでよし。春はシードを取ることが大事」
4打数3安打の日本文理3年・白石貴誉選手「今までと比べると3年生が少ないチームだが、1人で2倍3倍と仕事ができるようにがんばりたい」
4打数3安打の日本文理3年・白石貴誉選手
◆試合結果◆
<悠久山球場>
日本文理5-1巻
中越-新発田中央(3回途中ノーゲーム)
<佐藤池球場>
村上桜ヶ丘9-8新潟明訓(延長10回サヨナラ)
新潟工-県央工(試合前中止)
◆あす12日の試合予定◆
<悠久山球場>
10:00 中越-新発田中央
<佐藤池球場>
10:00 新潟工-県央工
(取材・撮影・文/岡田浩人)