関甲新1部の新潟医療福祉大が6日、2016年の初練習をおこなった。エース左腕で今秋のドラフト候補としても注目される3年の笠原祥太郎投手(20・新津高出身)は今年の目標を「チームの神宮大会出場と、プロ入り」と宣言した。
室内練習場でキャッチボールをおこなう笠原祥太郎投手 目標を「プロ」と宣言した
同大の室内練習場での初練習で、佐藤和也監督は部員を前に「1人1人が目標を持って行動することが大事」と話した。取材に対し佐藤監督は「創部から3年間でここまで来ることができた『勢い』を止めないで頑張りたい。優勝争いに絡めるチーム力を作りたい」と目標を話した。昨秋に初めての1部での戦いとなったリーグ戦では「投手力は通じることがわかった。打撃であと1、2点取れる攻撃力がほしい」と課題を掲げた。その上で3月中旬に千葉県で予定されるキャンプでは「新1年生の力も見極める」と話し、力のある新1年生はオープン戦などで積極的に起用する考えを示した。
室内練習場でティー打撃に汗を流す部員たち
左腕から最速146キロの直球を投げ込み、今秋のドラフト候補としても名前が挙がる笠原祥太郎投手はランニングやキャッチボールなどで初練習の汗を流した。取材に対し「秋の神宮大会に出場することが自分自身の目標。そのために制球力など課題を克服していきたい」と意気込みを話した。
昨秋のリーグ戦では日本一の経験もある上武大など強豪大を相手に通算73奪三振をマークし、リーグ新記録を樹立。チームは6位となり入れ替え戦も経験したが、1部残留の原動力となった。「高校では上まで行けなかったので自分で通用するのかと思っていたが、秋の投球で少しは自信が持てるようになった」と手応えを感じるシーズンとなった。佐藤監督も「下半身が使えるようになり球速が伸びた」と愛弟子の成長に目を細める。
昨秋リーグ戦では73奪三振とリーグ新記録を樹立した
それまでは進路について「大学卒業後も野球を続けることができれば」と漠然と考えていたというが、秋のリーグ戦で「プロのスカウトが見に来てくれるようになった」ことで「プロの世界を意識するようになった」と話す。その上で進路について「プロ入りを目指す」ときっぱり。佐藤監督も「全面的にバックアップする」と笠原の夢の実現へ支援を惜しまない。「プロは遠い世界だと思っていた」という笠原。「無名の高校からでも大学で頑張ればプロに行けることを示したい。プロに行くことで親孝行をしたい」と初練習で今年にかける決意をにじませた。
今春リーグ戦での投球が注目される笠原投手 プロ入りへ強い決意で臨む
※笠原祥太郎投手については1月8日付(予定)のスポーツニッポン新潟版のコラム『新潟野球のミカタ』でも掲載予定です
(取材・撮影・文/岡田浩人)