少年期での投げ過ぎなどが原因でひじを痛める「野球ひじ」を予防するため、無料検診などを行うイベントが20、21日の2日間、新潟市のハードオフ・エコスタジアムで開催された。新潟県高野連や中体連など18歳以下の野球団体と、医師などからなる野球障害ケア新潟ネットワークで組織される「新潟県青少年野球団体協議会」が主催し、県内の小学生約1400人が受診した。
ひじのエコー検査を受ける小学生 2日間で約1400人が受診した
毎年冬に行われているイベントで今年で5回目となる。野球ひじの無料検診のほか、コンディショニングやトレーニング教室を行い、小学生のうちから取り組んでほしいストレッチやトレーニングを指導。参加した小学生は簡単な問診用紙に記入し、ひじの曲げ伸ばしをしてチェックを受けた後、エコー検査で骨などに異常がないかを調べた。中には重症化の恐れのある小学生もいて、医療機関で受診するように勧められていた。
野球障害ケア新潟ネットワークの山本智章代表(新潟リハビリテーション病院院長)は「新潟県は野球ひじでの手術件数が年々減っている傾向にあり、こうした取り組みの成果だと思う。子どもたちに幸せな野球生活を送ってもらうため、大人が子どもの野球継続のためのサポートをしてあげることが大切」とイベントの意義を強調していた。
小学生は問診票に記入した後、理学療法士などのチェックを受けていた
このほかスタジアム内では新潟医療福祉大と新潟市の社会人野球チーム・バイタルネットによる野球教室も行われた。バイタルネットの相沢晋投手(元楽天)らが小学生を相手に身振りを交えて、基本動作の指導をした。
(取材・撮影・文/岡田浩人)