今夏、新潟代表として甲子園出場を果たした中越の三番打者で遊撃手の坂井翔太選手(17)が14日、新潟県高野連に「プロ志望届」を提出し、同日夕方、日本高野連のホームページで公表された。坂井選手は取材に対し、「県大会、甲子園を通していろいろな人から自分のプレーを見ていただき、評価もされた。その中で『もしかしたら』というワンチャンスに懸けて志望届を出した」と話し、「指名されたら入団したい」と決意を示した。NPB(日本野球機構)のドラフト会議は10月25日に開かれる。
プロ志望届を提出した中越・坂井翔太
坂井選手は新発田市出身。小学2年生の時に1歳年上の兄・琢真さん(中越高卒、現・新潟医療福祉大1年)と一緒に軟式野球を始め、中学時代は硬式の新発田シニアに所属した。中越高では1年秋からベンチ入りし遊撃手に。2年時から中軸を任された。遠投100メートルの強肩で、投手としても最速140キロをマークした。50メートルを6秒3で走る俊足と守備範囲の広さが特徴。今夏の新潟大会では打率・417、1本塁打、11打点でチームの優勝に貢献した。174センチ、73キロで右投げ右打ち。
中越では1年秋からベンチ入り 強肩の遊撃手、強打の中軸として活躍した
坂井選手はプロ志望届を提出を決めた13日、取材に応じた。主な一問一答は以下の通り。
Qプロ志望届提出の決意に至った経緯は?
坂井「県大会、甲子園を通していろいろな人から自分のプレーを見ていただき、評価もされた。その中で『もしかしたら』というワンチャンスに懸けて志望届を出した。一度は提出しようと気持ちは固まったが、甲子園でいい遊撃手が多く、体つきの違いなども感じ、自分自身、『まだ実力が足りないのでは』とも思った。4年後にしようかとも考えたが、監督や家族、周囲から『出してみたら』『チャンスに懸けてみろ』と言われ、自分もチャンスに懸けてみたいと決意した。プロ野球選手は小学生の頃からの夢だった」
Qアピールしたいポイントは?
坂井「守備範囲と肩の強さ。12球団どこでも、ドラフトで指名を受けたらその球団に行きたい。(憧れの選手は)メジャーリーガーのアンドレルトン・シモンズ(ロサンゼルス・エンゼルスの遊撃手)選手。球際の強さに憧れている」
Q中越高校で成長できた点は?
坂井「大きい部分はメンタル。中学ではオドオドしたり、試合に出たくないという気持ちになることもあった。1年冬の練習で、厳しいノルマがあったが、計画性を持って練習をしたことで成長することができた」
Qチームメイトといつかプロで対戦したい気持ちは?
坂井「大学に行く仲間もいるが、いつか(プロで)一緒にやりたい。小鷹(葵・主将)は大学進学後の目標を話してくれて、自分も頑張りたいと思った。(打撃は)甲子園で通用しなかった。速い球についていくこと、木製バットへの対応をしっかりしたい。今は木製バットで練習している」
(取材・撮影・文/岡田浩人 撮影/嶋田健一)