17日に行われたNPB(日本野球機構)の育成ドラフト会議で北海道日本ハムから育成指名された新潟アルビレックスBCの樋口龍之介内野手(育成2位)と長谷川凌汰投手(育成3位)が25日、新潟市のハードオフ・エコスタジアム内で日本ハムのスカウト2人から指名あいさつを受けた。
指名あいさつを受けた樋口龍之介(左2人目)と長谷川凌汰(左3人目) 日ハムから伊藤剛GM付特命スカウト(左端)と多田野数人担当スカウト(右端)が来県した
同スタジアムを訪れたのは日本ハムの伊藤剛GM付特命スカウトと多田野数人担当スカウトの2人。池田拓史球団社長と清水章夫監督同席の中、伊藤スカウトが「育成ドラフトで樋口選手、長谷川投手を指名させていただきました」とあいさつ。2選手を担当した多田野スカウトから「指名された時はどんな感じだった?」と質問され、樋口は「びっくりしました」と返答、長谷川は「うれしかったです」と率直な気持ちを表した。
冒頭以外は非公開となったあいさつで、2選手は二軍の本拠地がある千葉・鎌ヶ谷の施設についてや、入団発表、新人合同自主トレなど今後の予定について説明を受けたという。
日本ハムのスカウト2人から指名あいさつを受ける2選手
多田野スカウトは樋口について「年齢はいっている(25歳)が、年々成績も上がっている。なかなか成績を上げることは難しい。裏で努力しているのだろうと思い、これを発揮してもらいたい」と指名理由を話した。伊藤スカウトは「一番の長所は長打力。それでいながら打率も残せる。日本ハムにいた小谷野(栄一)氏のような中・長距離のスケールの大きな選手になってほしい」と期待を寄せた。
また長谷川について「昨年あれだけドラフト指名が期待されながら、(指名)されなかったが、今年どう変わるかと思っていたが、成績がアップ(11勝1敗)し、裏で相当な努力をしたのだろう」と評価。「調子が悪くてもマウンドでいつでも同じパフォーマンスが出せる。自分に強い所はプロでも成功できると確信した」と指名理由を説明した。伊藤スカウトは「150キロを超える直球を軸に、フォーク、スライダーを磨けば十分な武器になる。先発、中継ぎ、抑え、どこでもできる選手になってほしい」と期待の言葉を述べた。
また十日町市出身で日本ハムの大渕隆スカウト部長から2選手に「育成という立場で入るので、まずは支配下を目指すこと。NPBに入った後の厳しさを伝えてほしい」との言葉を託されたという。
あいさつを受け、樋口は「とにかく背番号を(二けたで)登録されるように頑張らなければ」と気合いを入れ、「他の人よりも体が小さい(身長168センチ)がここまでできるという姿を見せたい」と意気込みを示した。
長谷川は「一日も早く支配下に登録され、一軍のマウンドに立ちたい思いが強くなった」と感想を話した。「150キロの直球を評価していただいているが、自分ではまだ足りない。変化球ももっと精度を上げなければ」と分析し、「1年でも長く現役を続けられる選手になりたい」とNPBでの目標を語った。
2選手は今後、球団のメディカルチェックを経て、正式な契約を結ぶ予定。11月23日に札幌市で入団会見、翌24日のファン感謝デーでファンの前でお披露目となる。背番号は入団会見で発表される予定。
(取材・撮影・文/岡田浩人)