ルートインBCリーグの新潟アルビレックスBCは、来季の総合コーチとして元監督で今季はヤクルトの二軍チーフコーチを務めた橋上秀樹氏(54)を招へいする方針を固めた。元ヤクルト外野手の橋上氏は2011年に新潟の監督を務め、チームを初めての地区優勝に導いた経験を持つ。野村克也氏のもとでID野球を学び、新潟の監督を退任した後は巨人、楽天、西武、ヤクルトでコーチを経験した橋上氏が、コーチとして約8年ぶりに新潟に戻ってくる。
総合コーチとして8年ぶりに新潟のユニフォームを着ることになった橋上秀樹氏
橋上氏は1965年生まれで千葉県出身。東京・安田学園高校から83年のドラフト会議でヤクルトから3位指名を受け入団した。当初は捕手だったが、後に外野手に転向。野村克也監督の指導でID野球を学び、92年の日本シリーズなどで活躍した。その後、日本ハム、阪神を経て00年に現役を引退した。05年に楽天の二軍コーチに就任し、その後、野村監督のもとでヘッドコーチを務めた。
11年に新潟アルビレックスBCの監督に就任。「考える野球」を若手選手に浸透させ、チームを初の地区優勝に導いた。その後は12年から3年間にわたり巨人で戦略コーチ、打撃コーチとしてリーグ3連覇に貢献。この間、日本代表で戦略コーチも務めた。15年は楽天でヘッドコーチ、16年から3年間は西武で一軍コーチとして指導にあたり、今季はヤクルト二軍チーフコーチを務めた。
新潟アルビレックスBCは今季、前期と後期で東地区2位に終わり、来季は2季目となる清水章夫監督(元日本ハム投手)のもとで5年ぶりのリーグ優勝と8年ぶりの独立リーグ日本一を目指す。10月のNPB育成ドラフトで樋口龍之介と長谷川凌汰の2人の日本ハム入団が決まった。来季は投打の柱の抜けた穴を埋める若手選手の育成が課題となる。今季総合コーチとして若手育成に尽力した元巨人捕手の加藤健氏(新発田農高出身)が今季限りで退団、その後巨人三軍バッテリーコーチに就任することが決まり、その後任が注目されていた。清水監督と橋上氏は日本ハムで同時期にプレーしたことがある。橋上氏の総合コーチ就任で、新潟アルビレックスBCの来季の指導体制が固まった。
橋上氏は非常勤となる見通し。近日中に球団から正式発表され、記者会見などが行われる予定。
(取材・撮影・文/岡田浩人)