日本学生野球協会の2020年度の優秀選手に、新潟県から中越高校3年・廣瀬航大前主将(18)が選出され、その表彰式が22日、長岡市の同校で行われた。新潟県高野連の評議員でもある八田元史校長から賞状入りの記念盾を手渡された廣瀬前主将は「コロナウイルスの影響で甲子園大会は中止となったが、その後の練習で自分自身が成長できた」と昨夏の独自大会優勝を振り返った。卒業後は桜美林大学で野球を続ける予定で「将来はプロ野球選手が目標。大学で首位打者を獲りたい」と決意を新たにしていた。
記念盾を手に笑顔を見せる中越・廣瀬航大前主将
優秀選手は毎年、各都道府県から「品行、野球技能、学業成績ともに学生として範となる」選手1人が選ばれる。廣瀬は1年夏からレギュラーとして甲子園で活躍。コロナ禍で甲子園大会が中止となった昨夏は新潟県独自大会で優勝し、主将として2年ぶりに夏の県制覇に貢献した。
表彰を受ける廣瀬航大前主将(右) 中央は本田仁哉監督
表彰を受けたことについて廣瀬は「新潟県の独自大会が開かれたことで、このような賞をいただくことができた。そこに携わってくださった先生方に感謝したい」と話した。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、昨夏は甲子園大会が中止となった。「中止になった時は何も考えられなかったが、自分たちにできることは何かと考えた時に、自分たちが前を向いて野球をすることが大事だと思った」と独自大会での頂点を目標を切り替えた。
昨夏の独自大会では主将、三番打者としてチームをけん引し、優勝で有終の美を飾った。「1年夏は甲子園でサヨナラ負け。2年夏はケガをしてしまった。最後の夏に甲子園に出て恩返ししようと思っていたが、中止が決まった後の練習で自分自身が成長できた。強い中越高校になれたことが思い出深い」と高校野球を振り返った。
昨夏の新潟県独自大会では主将、三番打者として活躍。チームを2年ぶりの夏制覇に導いた
中越の本田仁哉監督は廣瀬について「チャンスに強いことはもちろん、それ以上にピンチに強いリーダーだった。最後の苦しい夏、逆境に強く、みんなをリードして素晴らしいチームを作ってくれた。中越高校の野球部は過去に素晴らしい主将、選手はたくさんいたが、歴史と記憶に刻み込まれる主将だった」と褒め称えた。
先月12日には出身地である燕市の中学生に対し講演を行った。「目標を大切にすること」「失敗や敗北をプラスのエネルギーに変えること」など、高校野球から学んだことを次世代に伝えた。
12月12日には燕市の「キャプテンミーティング」で中学生を相手に講演、次世代に自らの経験を伝えた
中越高校の後輩たちへは「1、2年生は甲子園に行くチャンスがある。日本一という目標がある中、秋はベスト8で負けてしまったが、何としても甲子園に出て日本一を目指してほしい」とエールを送った。
卒業後は首都大学野球連盟の桜美林大に進む。廣瀬は「将来はプロ野球選手という大きな目標がある。大学で目標である首位打者を獲りたい。全国区のいい選手が集まる場だが、そこでレギュラーや首位打者を獲るためにもう一回りも二回りも大きくなって活躍したい」と次のステージを見据えている。2月上旬から大学の練習に参加する予定だ。
左から本田仁哉監督、廣瀬航大前主将、根津一部長 3人で記念撮影
◎中越・廣瀬航大さんを優秀選手表彰 動画(約12分)◎
(取材・撮影・文/岡田浩人)
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