全国54チームが参加し“小学生の甲子園”と呼ばれる大会「高円宮賜杯第41回全日本学童軟式野球大会(マクドナルド・トーナメント)」が17日、新潟市のハードオフ・エコスタジアムなどで開幕した。開始式では元MLP投手の上原浩治さんが始球式を務め、参加小学生を激励した。
開幕試合では新潟県大会で初優勝した新潟JB all(ジェイビーオール)がサヨナラ勝ちで初戦を突破し、19日の2回戦に進出を決めた。なお、他の新潟県勢である五泉ドラゴンタイガースの試合は2回途中で降雨のため中断し18日に持ち越しとなった。新井ジュニアと田上ベースボールクラブは試合前に中止が決まり、18日に順延となった。
4回裏、新潟JB allの白井陽向(ひなた)が中越え2点適時三塁打を放つ
◎17日の新潟県勢1回戦の結果◎
<ハードオフ>
新潟JB all 6-5 清水町ドリームキッド(静岡)
(バッテリー)
清水町:石川、山本、戸倉悠-戸倉悠、石川
新潟J:白井陽、小林、白井陽-高岡
(二塁打)
清水町:石川(7回)
新潟J:白井陽(6回)
(三塁打)
新潟J:白井陽(4回)
新潟JB allの先発・白井陽向(燕西小6年)
最終回の7回裏、押し出し四球でサヨナラ勝ちした新潟JB all
◎開始式で上原浩治氏が始球式 「楽しんでほしい」と小学生にメッセージも◎
試合を前にハードオフ・エコスタジアムで行われた開始式では、新潟JB allの臼木彪牙(ひゅうが)主将(桜が丘小6年)が選手を代表して宣誓した。
臼木主将は「2年ぶりに開催される夢見てきた大舞台で試合をできること、お父さん、お母さんや野球に関わるすべての方々の支えや協力に感謝し、大好きな野球ができることを当たり前と思わず、仲間を信じ、最後の一球まで諦めることなく全力でプレーすることを誓います」と力強く約束した。
選手宣誓をする新潟JB allの臼木彪牙主将(桜が丘小6年)
また始球式のゲストとして元MLB投手で元巨人の上原浩治氏が登場。上原氏は「周りへの感謝を忘れずに、チームメイト、仲間を大切にし、1試合1試合頑張ってください」とあいさつし、選手を激励した。始球式のボールはストライクゾーンを外れたが、会場の保護者からは大きな拍手が送られた。
始球式を行う上原浩治氏
開幕戦となる新潟JB allと清水町ドリームキッドのインターネット中継の解説を終えた上原氏は、大活躍した新潟JB allの白井陽向選手について「一番光っていた。女子選手も高校、プロもあり、彼女にはこれからも野球を続けていってほしい」と感想を話し、「すごく楽しそうな元気な姿を見てうれしくなった。勝つことの喜び、負ける悔しさを共有して、仲間を大切にしてほしい。楽しく野球が大好きだということを全面に出してプレーしてほしい」と参加する小学生にエールを送った。
野球界では全国的に子どもの野球人口減少が深刻な課題となっていることについて、上原氏は「(野球人口が)増えてほしいと思うが、野球が好きだという気持ちを子どもたちには忘れてほしくない。これからは指導者も重要。指導者によって野球を続けたくないという子どもたちも増えていると聞いていて、そういうこともなくしていかなければいけない」と話した。
◎“小学生の甲子園”開始式に上原浩治氏◎(動画約11分)
(取材・撮影・文/岡田浩人)
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