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【高校野球】日本文理 甲子園ベンチ入りメンバー紹介(背番号10~18、記録員)

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「第103回全国高校野球選手権大会」に新潟代表として2年ぶり11回目の出場を果たした日本文理高校のベンチ入りメンバー18人と記録員のマネージャーを2回に分けて紹介する。

※太字は名前・読み方・学年・守備位置・出身中学(硬式出身チーム)・身長体重・投打


⑩村越仁士克(むらこし・にしか)2年 投手
 燕吉田中 177センチ 82キロ 右投げ右打ち

新潟大会の準決勝・新潟明訓戦で先発し、6回2失点と好投。決勝に弾みをつけるとともに、同じ2年生のエース田中を万全の状態で送り出す役割を果たした。直球の最速は130キロ台前半だが、スライダーを中心に変化球で凡打の山を築く。捕手の竹野とは3歳からの幼なじみ。ずっとバッテリーを組み、中学時代は県大会で優勝した。大きな期待をかけられ入学したが、今春は練習試合で打ち込まれるなど調子が上がらなかった。「田中を1人にしたくなかった。田中のような球速は出ないが、変化球の低めの制球を意識して投げ込んだ」と努力を重ね、今夏の安定感に繋がった。「甲子園でもチームを勝利に導く投球を」と力を込める。

⑪高橋史佳(たかはし・ふみか)1年 投手
 新津第二中 178センチ 77キロ 右投げ右打ち

新潟大会準決勝の7回に登板し公式戦デビュー。1年生ながら、いきなり今夏の新潟大会の投手最速となる146キロを投げ込み、スタンドをどよめかせた。「緊張していた。自分でもびっくりした」と照れる。兄の麟太郎さん(三条高3年)の影響で小1から野球を始め、地元が同じ日本文理・本間忠コーチ(元ヤクルト)の指導を受けてきた。「甲子園に近い学校だと思った」と日本文理に進学。「(田中)晴也さんを見て、体の大きさ、打者として飛ばす力にびっくりした」と刺激を受けている。「150キロを出したい、将来の夢はプロ野球で活躍できる選手」とさらなるレベルアップを誓う。打撃も力がある。

⑫伊藤祥太(いとう・しょうた)3年 捕手
 新津第五中 173センチ 66キロ 右投げ右打ち

3年生の控え捕手。試合前のブルペンではエース田中のボールを受ける。「主観的にならず、客観的にいろいろな要素から投手を見るようにしている。試合で調子をマックスに持っていけるよう意識して言葉を掛けるようにしている」と心掛けている。小学生の時に地元が同じ本間忠コーチ(元ヤクルト)から指導を受け、「甲子園で勝っている日本文理に憧れてきた」と話す。昨秋に控え捕手でベンチ入りも打撃が課題で、「冬は打力に磨きをかけてきた」。新潟大会では出場がなかったが、2年生捕手の竹野の状態を注意深く見守りながら支えてきた。甲子園では「投手も打者も最高の状態で臨めるようにブルペンやベンチで支えたい」と誓っている。

⑬工藤天真(くどう・てんしん)3年 内野手
 鳥屋野中 180センチ 74キロ 右投げ右打ち

内野手の控え。試合中は一塁ベースコーチとして大きな声でチームメイトに檄を飛ばす。「やり切ろう」「焦るな」など、この夏の新潟大会では苦しい場面でチームの精神的支柱としての役割を果たしてきた。中学時代はエースで四番打者。しかし今春の関根学園戦で逆転負けしたことをきっかけに、“裏方”に回ることを決意。「夏に勝つために自分が本塁打を打つ打者になるよりも、全員で繋ぐ野球ができるチームになるよう自分が努力する立場になればいい」と考えた。優勝後、渡邊主将が「アイツがサポート役に回ってくれたおかげ」と感謝。「甲子園ではチームの勝利に声で貢献し、鈴木監督を勝利監督のお立ち台に」と燃えている。

⑭櫻澤玲(さくらざわ・れい)3年 内野手
 神奈川・富士見中(川崎中央シニア)169センチ 63キロ 右投げ右打ち

内野手の控えで、試合中は三塁ベースコーチに入る。50メートルを6秒0で走る俊足で、「守備範囲の広さには自信がある。代走としてもここぞの場面でチームを盛り上げたい」と話す。1学年上に日本文理の先輩がいたことが縁で神奈川から新潟にやってきた。「2009年夏準優勝の切手孝太さん(現北陸ガス)も同じシニアの先輩で憧れていた」。昨秋にベンチ入りメンバーに選ばれるも、大会直前に足の肉離れ。しかし鈴木監督から「三塁ベースコーチをやってほしい」と依頼され、その仕事に誇りを持ってきた。「大きなゼスチャーと、2塁から本塁へ帰る時の外野手からの返球の際どいタイミングを見極めるために努力してきた」と甲子園でのチームの勝利に貢献する。

⑮佐野哲太(さの・てつた)2年 内野手
 見附南中 176センチ 78キロ 右投げ右打ち

2年生の内野手の控え。二塁、遊撃、三塁を守る。「思い切りのいいプレーで、打球は何でも止めてやろうと思いながら守っている」と話す。中学時代は投手で、中越地区大会でサヨナラ負け。「悔しい思いを高校で晴らしたいと思った。日本文理が新潟県で一番甲子園に近い高校だと思った」。今夏の新潟大会では3回戦の長岡戦で出場し1安打1打点。「甲子園では内野手ですごいプレーがたくさん出ているが、そういうプレーを越えるようなプレーをしたい」と目を輝かせる。将来の夢はプロ野球選手で、「巨人の坂本勇人選手や楽天の浅村栄斗選手のように、本塁打も打てる内野手になりたい」と話す。

⑯高橋悠企(たかはし・ゆうき)3年 外野手
 巻東中(新潟西シニア)177センチ 70キロ 左投げ左打ち

外野手の控えだが、右翼手として先発出場も。今夏の新潟大会では初戦の新発田中央戦で七番打者として出場し2安打1打点と活躍した。ただ「初戦以外は目立った活躍ができなかった。チームのみんなに助けられた」と話す。中学時代は新潟西シニアでプレーしたが、ひじの手術を経験し、後輩に背番号を奪われたことも。その時から「代打として一打席で結果が出る準備をしてきた」と前向きにとらえた。自らの特徴について「力強いスイングができること、守備では目立つプレーはできないが、見ていて安心できるプレーを心掛けている」という。甲子園では「逆方向で強い打球を打ちたい」と意気込んでいる。

⑰磯部鉄心(いそべ・てっしん)3年 内野手
 新発田東中 173センチ 70キロ 右投げ右打ち

一塁手の控えで、右の代打の切り札。今春の関根学園戦では四番打者に抜てきされ、2本の適時打を放つなど活躍したがチームは逆転負け。「チームが勝てなければ意味がない。悔しかった」と振り返る。春以降、「チームを勝たせられる雰囲気を作ることを意識して練習してきた。得点圏や流れを生む場面でしっかり打点を挙げる打撃を」と心掛けてきた。固い気持ちを持って男らしく…と両親に名づけられた。「甲子園に一番近いのは日本文理だと思った」と入学。「1年生の時に味わった甲子園の雰囲気が印象に残っている。代打ではいつでも行ける準備をして、結果を残したい」と大舞台での活躍を誓っている。

⑱大平龍希(おおだいら・りゅうき)3年 外野手
 小出中 174センチ 68キロ 右投げ右打ち

外野守備のスペシャリスト。新潟大会では5試合に出場し、試合の中盤から終盤にかけて守備固めとして起用された。守備範囲の広さと肩の強さでチームに貢献する。両親が日本文理の卒業生で、2009年夏の決勝戦を甲子園のバックネット裏で観戦した経験を持つ。「まだ5歳だったが、その時の“伊藤コール”を憶えている」。小3で野球を始め、中学生の時には「日本文理に行きたい」と決意した。甲子園では「ここぞの時にチームを助けることができる守備をしたい」と話し、広い外野を疾走する決意で臨む。人の役に立つ仕事が好きで、将来の夢は「消防士」と語る。

◎3年生女子マネージャー(記録員)
左から笠巻彩花(かさまき・あやか)さん、佐藤麗結(さとう・らむ)さん


笠巻さんは学校の近く、内野中の出身。「家族が野球をしていて、4歳上の兄が日本文理の野球部で、その時から試合をよく見に来ていた」という。「野球のルールは知っていたがスコアブックの書き方を覚えるのが大変だった」と話す。

佐藤さんは小千谷・千田中の出身。「甲子園が一番近いと思った」と日本文理へ。中学では卓球部も、「頑張っている人を支えたい」と高校では野球部マネージャーになろうと決めていた。

2人とも「甲子園では目標の全国制覇を達成できるよう、選手が試合に集中できるようサポートしたい」と話す。

(取材・撮影・文/岡田浩人 撮影/嶋田健一)

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