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【高校野球】日本文理 甲子園ベンチ入りメンバー紹介(背番号1~9)

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「第103回全国高校野球選手権大会」に新潟代表として2年ぶり11回目の出場を果たした日本文理高校のベンチ入りメンバー18人と記録員のマネージャーを2回に分けて紹介する。

※名前・読み方・学年・守備位置・出身中学(硬式出身チーム)・身長体重・投打


①田中晴也(たなか・はるや)2年 投手
 長岡南中 185センチ 82キロ 右投げ左打ち

2年生ながら投打の柱として新潟大会で躍動した。投手としては決勝戦の9回に最速144キロの直球を投げ込み、三番打者としては準決勝で試合を決定づける2本塁打を放った。「チームの中心として活躍できるよう練習してきた」と自覚も十分である。中3の夏に北信越大会に出場し、秋には新潟県選抜のエースとして全国ベスト4に進んだ経験を持つ。2014年夏のベスト4進出の立役者・飯塚悟史投手(現DeNA)に憧れ、「甲子園で勝ちたいと思い日本文理を選んだ」と話す。今春の関根学園戦で4点差を守り切れず逆転負けを喫したが、「夏に勝つ抜くため、あの悔しい経験をいかそうと思った。あの負けが今の自分に繋がっている」と自らの成長の糧とした。まだまだ発展途上の、新潟の“シン・怪物”。甲子園に向けて「もう一段階レベルアップしたい。気持ちで負けないようにしたい」と意気込む。

②竹野聖智(たけの・せいち)2年 捕手
 燕吉田中 175センチ 72キロ 右投げ右打ち

2年生の正捕手。二塁への正確なスローイングが特徴で、今夏はリード面でも大きな成長を遂げた。燕吉田中時代から強肩捕手としてその名が知られ、中3夏には新潟県大会で優勝。秋の新潟県選抜メンバーでは捕手として田中や幼なじみの村越の投球を受けてきた。父親が日本文理OBでもあり、「甲子園に一番近い高校」と日本文理に進学を決めた。春以降、練習試合で投手陣が打ち込まれるたびに、大井道夫総監督から厳しく配球面の指導を受けてきた。その甲斐あって、今夏は打者の裏をかく配球でピンチを救い、投手陣の信頼を増した。甲子園は「夢見た舞台。自分らしく、楽しんでプレーし、気持ちで勝ちたい」と話す。

③塚野太陽(つかの・たいよう)3年 一塁手
 村松桜中 173センチ 68キロ 左投げ左打ち

二番打者として自らを犠牲にする打撃を心掛け、新潟大会では7犠打を決めた。「土野が出て、田中、渡邊にいい形で繋ぐことを意識した」。小2で野球を始め、中学では硬式野球で投手を務め、中3の時には全国大会で登板した経験も持つ。「甲子園に行けると思った」と日本文理に入学。昨秋は背番号1をつけてエースだったが、結果が出ず、今春以降は一塁手にコンバートされた。「気持ちはすぐに切り替えられた。今は自分のできる役割を果たしてチームに貢献したい」とフォアザチームに徹する。「甲子園ではいい投手、いい打者がいるが、楽しみたい」と話す。

④土野奏(はの・かなで)3年 二塁手
 東京・二之江中(東京江戸川ボーイズ)162センチ 64キロ 右投げ左打ち

不動の一番打者。小柄ながら外野の間を抜く打球を飛ばすパンチ力を持ち、ダイヤモンドを駆け巡る。4年前、中学2年生の時に日本文理の一番打者として甲子園で躍動する飯田涼太さん(現・上武大4年)をテレビで見て憧れ、進学を決めた。「飯田さんは自分と同じように小柄でも活躍していた。打撃フォームを真似したことも」と話す。今春の県大会で結果が出ず、一度はBチームに落とされたが、「チームを優先する打撃」を心掛け、今夏は打率・480と爆発した。将来は「高校の教員になって指導者として甲子園に行きたい」と夢を語る。

⑤岩田大澄(いわた・だいと)3年 三塁手
 石川・清泉中(白山能美ボーイズ)178センチ 71キロ 右投げ右打ち

三塁手で、新潟大会では最終的に五番打者に定着した。持ち味は「粘り強い打撃」。新潟大会では4回戦以降、バントの構えからのバスター打撃にフォームを変えた。ボールの見極めがよくなり、準々決勝の関根学園戦では延長10回に貴重な追加点を挙げる2点適時打を放つなど大活躍。打率・462をマークした。もともとは外野手だったが、今春以降、三塁手に挑戦。「自主練習で守備練習を繰り返してきた」という努力が実を結び、安定感を増した。石川県金沢市の出身。「(2014年の)飯塚(悟史)さん(現DeNA)の代を見て憧れた」と日本文理へ。甲子園では「打撃で投手を楽にしたい」と話し、憧れの先輩超えを目指す。

⑥米山温人(よねやま・はると)3年 遊撃手
 坂井輪中(新潟西シニア)160センチ 58キロ 右投げ右打ち

守備範囲の広い遊撃手。新潟大会は無失策で、数々のピンチでチームを救う好守を披露してきた。打撃では九番打者だが、4回戦の帝京長岡戦では勝ち越し二塁打を放つなど、しぶとい打撃で勝利に貢献してきた。「一番の土野にチャンスを作って繋ぐことを意識した」。3つ上の兄・滉人(ひろと)さんが日本文理で副主将を務めたが、甲子園出場を逃し、「日本文理で甲子園に行きたい」と兄の背中を追った。昨秋は遊撃のレギュラーも、打撃が課題だった。「冬はチームで一、二番くらいバットを振ってきた」という努力で、今夏の活躍に繋げた。甲子園では「チームに流れを持ってくる守備を」と誓っている。

⑦渡邊暁仁(わたなべ・あきと)3年 左翼手
 安田中(新津五泉村松シニア)183センチ 79キロ 右投げ右打ち

主将で四番打者。一発長打の力を持ち、新潟大会では決勝の初回に満塁本塁打を放つなど大会2本塁打をマークした。主将として「秋に負けてから、冬の期間が一番つらかった」と振り返る。春の県大会で逆転負けし、どん底だったチームを立て直すため、何度もチームメイトと話し合いを重ねたことが、夏の優勝に繋がった。小5の時に「飯塚(悟史)さんたちの代(2014年夏)が甲子園でベスト4に進出し、そこから日本文理で野球がやりたいと思っていた」。小6で全国大会ベスト4を経験。中学でも全国大会に出場するなど、大舞台での経験値は高い。「チームとしては全国制覇。個人としては先制点を挙げたいので一打席目から塁上の走者を返すことができるよう“打の文理”を見せたい」と意気込んでいる。

⑧高橋瑛一朗(たかはし・えいいちろう)3年 中堅手・投手
 両川中(新潟江南シニア)172センチ 68キロ 左投げ左打ち

堅実な守備の中堅手であり、貴重な左腕投手でもある。最速は130キロ台前半だが、スライダー、カーブの変化球と併せて、強気で内角を攻める投球が持ち味。今夏は投手として2試合で試合途中から登板。「3回戦の長岡戦では力が入りすぎた。その経験があって準決勝の新潟明訓戦では楽に投げることができた」と振り返る。春先に右の肋骨を疲労骨折。しかし「絶対に夏までに間に合わせる」と焦らず治してきた。甲子園では「チームのためにできる仕事…中堅手としては確実に捕れるフライをアウトにする。投手としては田中がダメなら自分がいつでも行けるように準備したい」。将来の夢は「野球に関わる仕事がしたい」と話す。

⑨玉木聖大(たまき・しょうだい)2年 右翼手
 紫雲寺中 186センチ 90キロ 右投げ右打ち

2年生の右の大砲。新潟大会では1本塁打をマークしたが、打率・222と不本意な数字だった。「甲子園が決まってうれしかったが、新潟大会では結果がよくなかった」と唇を噛む。子どもの頃から体が大きく、中学時代は3年秋の新潟県選抜チームで四番打者として全国ベスト4入りに貢献した。今春は四番を任されたが、「調子を崩して、なかなか安打を打てなかった」と振り返る。今夏3回戦で本塁打を放った試合後、「控え室で3年生から祝ってもらいうれしかった」と話し、「たくさんの3年生がいる中でベンチ入りしているのだから結果で応えたい。甲子園で結果を出したい」と強い決意で臨む。将来の夢は「中学の教員で野球を教えたい」。

(取材・文/岡田浩人 撮影/嶋田健一)

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