第130回北信越高校野球大会は9日、富山市で準決勝がおこなわれ、日本文理(新潟1位)が12-6で春江工・坂井(福井1位)を破り、昨秋に続き2季連続で決勝進出を決めた。決勝の相手は富山商(富山1位)で、10日(火)10:00から富山市民球場でおこなわれる。
◆9日の準決勝の結果◆
①日本文理12-6春江工・坂井
春江坂井 120 020 100 |6
日本文理 040 030 41× |12
(バッテリー)
春江坂井:⑪久保-栗原
日本文理:⑩高橋、⑪藤田、③小太刀-鎌倉
(本塁打)
日本文理:池田(5回2点)
②富山商4-1福井工大福井
◆戦評◆
日本文理は前日完投のエース飯塚悟史を休ませ、⑩高橋竜大を先発させた。しかし初回に死球から得点を許すと、2回にも死球を与えたところで左腕⑪藤田優平に交代。しかし長打を浴び2点を追加され、序盤で3点を追う展開となった。
日本文理は2回裏、初スタメンの3年・片岡優斗の中越えフェンス直撃の二塁打で1点を返すと、満塁とした後、新井充の走者一掃二塁打で逆転に成功。5回表に2失点し逆転を許したが、その裏、4番池田貴将の左越え2点本塁打で再び逆転した。
日本文理は7回にも満塁のチャンスを作ると、2年生の代打・山口尚輝が中前2点適時打を放つなどし、この回4得点を挙げ突き放した。投げては8回から3番手で登板した小太刀緒飛が2回を無失点に抑えた。
◇日本文理・大井道夫監督の話◇
「先発させた片岡は夜遅くまで練習していたので使ってみようと思った。結果を出して本人もほっとしていると思う。きょうは飯塚は使わないつもりだった。打線は良く打った。投手陣は5、6点は仕方ないと思っていたので予定通りかな。飯塚いない中で頑張ってくれたのでそれでいい。(スクイズは)もう何回もやってみようと思ってる(笑)。選手たちが器用なので成功した。(決勝は)選手が頑張ってくれればそれでいい」
◇2点本塁打の日本文理・池田貴将主将の話◇
「本塁打は(神宮大会以来で)久々でした。低めの内角気味で打った瞬間に行ったと思った。飯塚が投げなくても打力でカバーできて良かった。(これまでメンバー外だった)片岡が結果を残して自分も嬉しい。メンバー外の部員も『俺も!』という気持ちになるし、メンバーにとっても気を抜けなくなる。練習は嘘をつかないということを証明してくれた。チーム内の競争が激しくなる。夏に向けて良い状態で行ける。(決勝は)新潟に優勝旗を持って帰れるよう頑張りたい」
◇初先発で2安打1打点の日本文理・片岡優斗選手の話◇
「素直に嬉しい。スタメンは朝、バスの中で言われた。初スタメンで緊張していたが、周りの仲間から『おまえは振るだけだから』と言われて、気持ちが楽になり結果に繋がった。(2回は)外角の直球。来た球を振ろうとだけ考えていた。今までずっとメンバー外で、メンバーに負けたくないという思いでやってきた。結果が出ない自分にイライラしていたが、仲間がいてくれて頑張ることができた。出番をもらえて結果を出せて嬉しかった。次のチャンスも振るだけ。逃さず振っていきたい」
初のスタメン起用に2安打で応えた3年・片岡優斗選手
(取材・撮影・文/岡田浩人)