プロ野球ドラフト会議が23日、東京都内のホテルでおこなわれ、日本文理高校のエースとして今夏の甲子園ベスト4の原動力となった飯塚悟史投手(18)が、横浜DeNAベイスターズから7位指名を受けた。日本文理高校で記者会見した飯塚投手は「やっとプロのスタートラインに立てる。いろんな人から応援される、目標とされる選手になりたい」と喜びの気持ちを語った。
指名後の記者会見で表情を緩ませる飯塚悟史投手 右は大井道夫監督
飯塚悟史投手は上越市出身。右投げ左打ち。186センチ、83キロの堂々とした体格から最速145キロの直球とキレのあるスライダーやフォークボールを操る。高校1年の秋からエースナンバーを付け、2年夏に甲子園に出場し初登板。2年秋に北信越大会で優勝。神宮大会では決勝で1試合2本塁打と打撃でも注目を集め準優勝。今春の選抜甲子園は1回戦で豊川に敗れるも安定した投球を見せ、投手として評価を上げた。今夏の甲子園では全5試合で完投しベスト4に進出。U18日本代表に選ばれた。
新潟県出身のプロ野球選手が誕生するのは去年、楽天から指名を受けた相沢晋投手(巻高校出身・日本製紙石巻)に続き2年連続となる。高校生でドラフト指名されるのは巨人に指名された高橋洸選手以来3年ぶり。日本文理高校出身者でプロ野球ドラフト会議で指名されるのは吉田篤史投手(ヤマハ-元千葉ロッテ等)、本間忠投手(元ヤクルト)、横山龍之介投手(元阪神)、高橋洸選手(巨人)に続き5人目。
◎飯塚悟史投手の記者会見の一問一答◎
Q今の気持ちを
飯塚「自分を選んでもらって、やっとプロのスタートラインに立てるんだと思うと嬉しい」
Qどんな気持ちで待っていた?
飯塚「すごくドキドキした気持ちで、まだかまだかと待っていた。自分を選んでもらえて嬉しい」
Q不安もあった?
飯塚「もしかしたらというのは考えていたが、自分を必要としてもらえて嬉しかった」
Q名前が出てどんなことを考えた?
飯塚「チームがどこであろうと、プロの世界を目指してやってきたのでほっとした」
QDeNAはどんな印象?
飯塚「監督さんをはじめ、すごくいいチームだと思うので、そのチームに自分が必要とされるように頑張っていきたい」
Q戦った選手の名前が出てきたが
「一緒に戦った仲間たちが指名を受けていたので、自分もまだかなという気持ちになった。またプロの舞台で競い合えるかと思うと楽しみ」
Qこの喜びを誰に伝えたい
「お父さん、お母さんにしっかり自分の口から伝えたい」
会見場で息子の姿を見守る父親の飯塚満喜さん(右)、涙ぐむ母親の香さん
Q大井監督に、どんな気持ち?
大井監督「ほっとした。本人と進路について話し合った時から、プロ一本で行きたいと。『おまえの意向に沿って、大学や社会人から誘いがあったが断るぞ』ということで、プロに行きたい思いが通じたということで監督としても嬉しい」
Q7位という順位については?
大井「球団も思惑もある。入れば横一線で1位も7位もない。あとは本人の努力。私はこの子はやれると思っている」
Q飯塚投手に、どんな選手になりたい?
飯塚「いろんな人から応援されて、目標とされる選手になりたい。投手一本でやりたいと思う」
Q大井監督に、アドバイスは?
大井「体力的にまだ体が細い。時間をかけて、私は3年目くらいに出て来てくれればいいと思っている。あと5~6キロ体重も増やしてほしい。必ずやれると思っている」
Q飯塚投手に、意気込みを
飯塚「プロのスタートラインに立ったので、これからも努力して第一線で投げられるように頑張りたい」
Q新潟県の皆さんが応援している。決意を
飯塚「新潟県出身として、いろんな人に夢や希望を与えられるようプロの世界で活躍する姿を見せられれば」
Qどんな投手になりたい?
飯塚「自分が目標とされる選手になりたい」
(取材・撮影・文/岡田浩人)