プロ野球(NPB)の2015年シーズンが開幕した。新潟県出身選手では広島カープの今井啓介投手(27・中越高出身)がプロ10年目で初の開幕一軍を勝ち取った。
広島・今井啓介投手(中越高出身) プロ入り10年目で初の開幕一軍を勝ち取った
今井投手はキャンプから一軍スタートで、オープン戦では中継ぎとして登板を重ねた。開幕後の起用は中継ぎが予想されるが、「結果を出して、先発のチャンスを掴みたい」と意気込みを示している。今季はMLB帰りの黒田博樹投手が入団。先発枠争いは激しいが、「黒田さんの技術を目の前で見ることができるのは大きい。勉強して自分の投球にいかしたい」と意欲十分だ。
プロ入り17年目のシーズンを迎える巨人・加藤健選手(34・新発田農高出身・捕手)は開幕二軍スタート。阿部慎之介選手が捕手から一塁手に転向した巨人は、小林誠司、相川亮二、実松一成の3捕手が開幕一軍登録となったが、加藤選手も今季は一軍出場のチャンスが増えそうだ。26日のイースタン・日本ハム戦では先発出場し、3打数2安打で打撃好調。いつでも一軍出場の準備はできている。
巨人・加藤健選手(新発田農高出身) プロ入り17年目のシーズンを迎えた
同じ巨人の育成選手・高橋洸選手(21・日本文理高出身)は入団4年目、育成2年目のシーズンを迎えた。高校時代は内野手も、プロ入り後は強肩と俊足をいかし外野手として起用されている。26日のイースタン・日本ハム戦ではレフトで先発出場し4打数2安打1打点。ファームで結果を残し、特にその俊足をアピールして支配下登録を目指したい。
巨人育成・高橋洸選手(日本文理高出身) 類稀な俊足をいかし支配下登録を目指す
楽天の相沢晋投手(27・巻高出身-石巻専修大-日本製紙石巻)は入団2年目で勝負の年を迎える。ファームでは中継ぎ、抑えとして起用されていて、経験を重ねて一軍登板のチャンスを掴みたい。
入団2年目を迎えた楽天・相沢晋投手(巻高出身)
DeNAの新人・飯塚悟史投手(18・日本文理高出身)は二軍スタート。18日のイースタン・西武戦でプロ入り初登板(初先発)を果たした。3回を投げ、打者13人に対し、被安打4、1失点で、直球の最速は144キロと初登板としては上出来の内容。今シーズンはプロとして1年を投げ切る体力を付けることを主眼として、ファームで経験を重ねたい。球団内の評価も上々で、一軍出場は思ったより早いかもしれない。
DeNAの新人・飯塚悟史投手(日本文理高出身) 球団内の期待も高い
このほかの新潟県出身選手では、オリックスの金子千尋投手(31・三条市出身、長野商高-トヨタ)は昨シーズンは16勝、防御率1.98で最多勝と最優秀防御率の二冠を獲得、沢村賞を受賞した。オフに右肘を手術した影響で今シーズンの開幕は二軍スタート。現時点では実戦形式での登板もなく、今後の調整が注目される。
新潟県関係では日本ハムの谷元圭介投手(30・バイタルネット出身)がプロ入り7年目のシーズンを開幕一軍で迎えた。166センチと小柄ながら、キレのいい直球を投げ込む、小気味いい投球スタイルで去年は中継ぎとして活躍。52試合に登板して12ホールドをあげた。今シーズンもフル回転が予想される。
新潟県出身選手、新潟県関係の選手の活躍を楽しみにしながら、今シーズンもプロ野球を楽しみたい。
(取材・撮影・文/岡田浩人)