第128回北信越高校野球・新潟県大会は14日、決勝がおこなわれ、村上桜ヶ丘が6-5で新発田中央をくだし、5年ぶり2度目の優勝を飾った。両校は6月1日から石川県で開催される北信越大会に新潟県代表として出場する。
なおシード順位決定戦では日本文理が7-4で県央工をくだし、夏の新潟県予選の第3シードが日本文理、第4シードが県央工に決まった。
◆14日の試合結果◆
決勝戦 村上桜ヶ丘6-5新発田中央
シード順位決定戦 日本文理7-4県央工
<決勝戦 村上桜ヶ丘6-5新発田中央>
村上桜ヶ丘が中盤までのリードを守り、逃げ切った。新発田中央は追い上げたがあと一歩及ばなかった。
村上桜ヶ丘は3回、二塁打と四球で1死1、2塁のチャンスを作ると2番・倉島拓也が右前適時打を放ち1点を先制。さらに3番・長谷川智哉の犠牲フライで1点を追加した。
3回表、村上桜ヶ丘が倉島拓也選手の適時打で先制
村上桜ヶ丘は4回にもヒットと四球で満塁のチャンスを作ると、9番・宮村航平の中前適時打、1番・須戸吉隆の中越え適時二塁打で3点を追加。3連投となった新発田中央のエース・渡辺圭祐を攻略し、5回までに6点差をつけリードした。
新発田中央のエースで、先発した渡辺圭祐投手
村上桜ヶ丘の先発・長谷川智哉投手
村上桜ヶ丘の先発・長谷川智哉に4回まで無得点に抑えられていた新発田中央は5回、二死から二塁の失策で走者を出すと、そこから3連打で2点を返した。さらに6回には6番・斎藤武範が中越えソロ本塁打を放つなど、さらに2点を挙げ、2点差とした。
6回裏にソロ本塁打を放った新発田中央・斎藤武範選手
村上桜ヶ丘は2番手投手に星野大和、そして9回途中からはエースの椎野新を投入。椎野は9回2死、1点差に詰め寄られて迎えた新発田中央の4番・萩原拓実に対し、初球141キロ、2球目142キロ、3球目140キロと全てストレート勝負。萩原もフルスイングで応えた。結果は3球三振で試合終了。村上桜ヶ丘が新潟県大会の優勝を飾った。
優勝の瞬間、マウンドで喜びを爆発させる村上桜ヶ丘ナイン
村上桜ヶ丘・松田忍監督「大会を通じて課題が見つかった。1つは守備で初歩的なミスがあった。攻撃の課題は走塁。ここを夏に向けて鍛えたい。椎野はチームを勝たせる投手、大黒柱としてはまだまだ足りない部分がある。ただ、ここで勝てたことは選手にとって自信になったと思う」
村上桜ヶ丘・椎野新投手「最後は1点をやっても良かったのでその後を抑えようと思った。(最後のストレート勝負は)気持ちだけの勝負で、変化球は考えてなかった。夏までに自分が9回を完投できるような投手になりたい。この大会でストレートには自信がついた。北信越大会は強豪ばかりだがその中でも自分たちの野球ができるよう頑張りたい」新発田中央・相川仁監督「終わってみたら1点差だから、よく追い上げたと思う。打撃は夏までにもっと振り込めばもっと良くなる。北信越大会は全国レベルの学校と試合できるので、いい勉強になる。それを夏につなげられればと思う」
5年ぶり2度目の優勝を果たした村上桜ヶ丘
1998年夏の以来の決勝進出、準優勝の新発田中央
<シード順位決定戦 日本文理7-4県央工>
日本文理は1回に走者2人を置いて、5番・小黒一輝が右中間を破る適時三塁打で2点を先制。4回には無死満塁のチャンスから8番・鎌倉航の右前適時打で1点を追加した。7回にも飯塚悟史の2点適時二塁打などで4点を挙げ、7点をリードした。
県央工は7回、日本文理の先発・小太刀緒飛から3連打を含むヒット5本を集め4点を返した。しかし7回途中に小太刀から代わった菅野孝涼が無安打に抑え、日本文理が逃げ切った。
日本文理・小太刀緒飛投手
日本文理・大井道夫監督「小太刀はいいテンポだったのに、7回がもったいなかった。きょうはああいう流れなら7回(コールド)で終わらなければ。課題は投手陣。打撃も打つべき球とそうでない球の見極めがまだまだ。北信越大会へ行かない分、じっくり鍛えたい」
日本文理・小太刀緒飛投手「序盤は自分のペースで投げられたが、7回はストライクを投げようとして甘いところへ行ってしまった。今大会は公式戦で初めて投げることができ、県内では通用することができたと思う反面、もっと上に行くことを考えると課題が多かった。制球力がまだまだなので、コースに投げられる力を夏までに身に付けたい。夏は飯塚も大谷内さんもケガから復帰すると思うので、その中でも勝ち取って1番を付けたい」
(取材・撮影・文/岡田浩人)