第128回北信越高校野球・新潟県大会は13日、長岡市悠久山球場で準決勝2試合がおこなわれ、村上桜ヶ丘と新発田中央が勝ち、あす14日の決勝戦に進出した。敗れた日本文理と県央工はシード順位決定戦で対戦する。
◆13日の試合結果◆
<悠久山球場>
準決勝 村上桜ヶ丘7-3日本文理
新発田中央8-3県央工
◆14日の試合予定◆
<悠久山球場>
シード順位決定戦 10:00 日本文理-県央工
決勝戦 12:30 村上桜ヶ丘-新発田中央
<準決勝 村上桜ヶ丘7-3日本文理>
村上桜ヶ丘は2回、死球とヒットでチャンスを作ると、8番椎野がピッチャー前に送りバント。これを日本文理の先発投手・小太刀が一塁へ悪送球の間に1点を先制。さらに3回には小太刀から代わった飯塚から連続四死球で満塁とし、6番・波多野が中前適時打を放ち追加点を挙げた。 1点差に詰め寄られた村上桜ヶ丘は6回、ヒットと暴投、四球で1死1、3塁のチャンスを作ると、1番・須戸の右前適時打で追加点を挙げると、押し出し四球や適時打などでこの回一挙4点を挙げダメを押した。 日本文理は打線が村上桜ヶ丘の先発投手・椎野の194センチの長身から投げ下ろす最速142キロの直球と低めへの変化球に苦しみ、村上桜ヶ丘を上回る10安打を放ったものの得点は3点のみ。投手陣は小太刀と飯塚の2人で合わせて13四死球と制球が乱れた。
9回途中まで3失点と好投した村上桜ヶ丘の椎野新投手
日本文理の先発・小太刀緒飛投手
日本文理の2番手で登板した飯塚悟史投手
3回表、村上桜ヶ丘の波多野将三選手が適時打を放つ
村上桜ヶ丘・松田忍監督「ここまでは予想していなかった。文理とやってどんなゲームができるかとは考えていたが。まさか1つの大会で明訓、文理に勝てるとは・・・この2つをやっつけたいと思っていたが、きょうはやっつけたというより向こうが自滅した形。しかし選手には自信になったと思う。2008年は春に優勝したが、その夏は負けてしまった。とにかく夏にどういうチームを目指すかというのを選手とともにやっている途中」
村上桜ヶ丘・椎野新投手「きょうは中盤から直球が走り出した。ピンチの時に納得のいく球が投げられた。最後に打たれてしまったが、中盤は変化球を混ぜて打ち取ることができたので、それが9回の最後までできればもっと自信につながると思う」
日本文理・大井道夫監督「13個も四死球では野球にならない。よく7点で抑えたくらい。普通ならコールド負けだ。小太刀は毎試合立ち上がりで失敗してもったいない。制球力を高めないと。打撃は低目の球は打つなと指示したが・・・。ちょっと情けないな」
お立ち台がなくても頭1つ大きい194センチの椎野新投手
<準決勝 新発田中央8-3県央工>
新発田中央が序盤4点を挙げ優位に試合を進め、中盤1点差まで詰め寄られたが、最終回に突き放した。 新発田中央は1回、先頭打者の高橋がライト線三塁打で出塁すると、四球を挟み、4番萩原の当たりを一塁手が失策し1点を先制。さらに続く斎藤も一塁への内野安打で初回に2点を挙げた。新発田中央は2回にも2点を追加。 県央工は2回、エラーで走者を出した後、3連続四球で押し出し。無安打で1点を返す。さらに5回にはヒットで出た走者を4番赤塚が左中間を破る適時三塁打で還し1点を追加。6回にも1点を入れ1点差まで詰め寄った。 しかし新発田中央は9回、ヒットで出た走者を3番相馬の左越適時二塁打で返しダメ押し。この回打者一巡で4点を追加し、試合を決めた。
新発田中央の先発・石田蓮投手
県央工の先発・小成優斗投手
新発田中央・2番手の今田駿太投手
新発田中央・相川仁監督「渡辺圭が前日に(延長11回を)最後まで投げて、きょうは休ませたかった。ただリードしたら行かせようと思っていた。1点しかリードがなかったが、野手が何とか点を取ろうと頑張ってくれた。決勝は1998年の夏以来(新発田農業に1-3で敗れた)。このチーム一番良いところは休まずに練習をするところ。北信越大会に出場することで選手も勉強になると思う」
県央工・鈴木春樹監督「選手は序盤に4点取られて焦ったようだ。負けから学ぶことがある。夏への課題は投手陣の整備。ここから夏にかけての1か月半の伸びで勝負するチームなので、悔しい負け方をして後から考えれば負けたことが良かったと言えるようにしたい」
(取材・撮影・文/岡田浩人)