8月20日に新発田市・五十公野公園野球場で開催される「東京六大学野球オールスターゲーム」の記者発表が21日、新発田市役所でおこなわれた。会見に出席した東京六大学野球連盟の内藤雅之事務局長は「ベンチ入りしている選手で、新潟県出身プレーヤーをできるだけ連れてきたい」と県出身選手の凱旋出場の可能性に言及した。
新発田市役所で開かれた東京六大学野球オールスターゲームの記者発表
東京六大学野球オールスターゲームは2010年に松山市で開催されてから、神宮球場以外の地方球場で開催されていて、六大学の現役選手50人が2チームに分かれて対戦する。新潟県内での開催は一昨年8月に南魚沼市で開催されて以来、2年ぶり2回目。
新発田市は野球場や陸上競技場がある五十公野公園と宿泊地となる月岡温泉が近接し、スポーツ大会や大学の運動部の合宿などを誘致することで、「スポーツツーリーズムの街」として交流人口の増加を図ろうとしている。昨年はイースタンリーグ公式戦の西武対巨人も開催され約2800人の観客を集めた。このオールスターゲームの誘致は二階堂馨市長を中心に、新発田農業高校野球部出身で法政大学OBの皆川浩一氏を通して連盟に働きかけをおこない、実現した。市は誘致のために、球場のスコアボード改修、ラバーフェンス設置、そして今春には水はけを改善するため内野グラウンドの土の入れ替えをおこなうなどしてきた。
東京六大学野球連盟・内藤雅之事務局長
二階堂市長は「本県出身の選手や甲子園を沸かせた選手、プロ野球のドラフト候補として注目される選手などが五十公野球場に集まり、学生野球の最高峰のプレーを間近で観戦できるチャンス」と新発田市での開催の意義を強調した。
東京六大学野球連盟の内藤事務局長は「大学生のうち年間約30人がプロ野球(NPB)に行くが、そのうちの3分の1の約10人が東京六大学の選手。甲子園で活躍した選手も数多くいて、ぜひ試合を楽しみにしていただきたい」と観戦を呼び掛けた。そのうえで、「ベンチ入りしている選手で、試合に出ている新潟県出身のプレーヤーはできるだけ連れてきたい」と話し、今春のリーグ戦でも登板している柏崎市出身で早稲田大学4年生の吉野和也投手(日本文理高)らの選出を強く示唆した。
チームは現在開催中の春季リーグ戦の1、4、5位の大学と2、3、6位の大学に分かれ、それぞれチームを結成する。メンバーは1、2位の大学から各9人、3~6位の大学から各8人が選ばれる予定。チーム名は公募の結果、新発田商業高校野球部2年生の本間俊哉さん(16)が考案した「藤塚浜オーシャンズ」「二王子マウンテンズ」に決定し、六大学の主将のサインが入った公式球が代理出席した母親の靖子さんに贈呈された。
チーム名に考案した本間俊哉さんの母・靖子さんに記念のサイン入り公式球が手渡された
オールスターゲームは8月20日(土)15時試合開始予定。チケット料金は前売りでバックネット裏スタンドが大人1500円(高校生以下1000円)、内野席が大人1000円(高校生以下700円)、外野席は共通500円で、6月下旬から発売される(当日券は前売りの200円増し)。なお、オールスターゲーム翌日の21日(日)には選手による少年野球教室が実施される。
(取材・撮影・文/岡田浩人)