第134回北信越高校野球・新潟県大会(春季県大会)は14日、長岡市悠久山球場で準決勝2試合がおこなわれ、北越と新潟明訓が決勝進出を果たし、6月4日から福井県で開催される北信越大会への出場を決めた。15日は北越と新潟明訓による決勝戦と、準決勝で敗れた長岡大手と長岡工によるシード順位決定戦がおこなわれる。
第2試合 5回裏、新潟明訓の大藪祐司投手(中央)が右越えソロ本塁打を放つ
◎14日の準決勝の試合結果◎
<悠久山>
①北越8-7長岡大手
大手 002 101 300 =7
北越 700 001 00× =8
→北越が春は2011年以来の決勝進出
(バッテリー)
大手:南田、橘-浅野
北越:江村、玉木-皆川長岡大手の先発は①南田大輝投手(3年)
北越の先発は①江村伊吹投手(3年)
1回裏、北越が岡村郁哉選手(3年)の右越2点適時二塁打で追加点
追い上げる長岡大手は7回表、廣橋朋哉選手(3年)の中前適時打で1点差に
北越は8回から⑪玉木葵投手(3年)が登板し、2回を1安打5奪三振の好投
◇北越・小島清監督の話◇
「勝ててよかった。攻め方がちぐはぐだった。江村は今季で一番悪かった。余計なことを考えているように見えた。うまく投げようとしていたのか。ノーシードで勝ってきて、それぞれの試合に課題を与えて戦ってきたが、そういう意味では大きな収穫がたくさんあった試合。もう一回確認して徹底しなければいけない部分が見えた。(1回の攻撃は)外角のスライダーの見極めを練習してきたが、それはよくできて安打もたくさん出た。ただ点数の取り方が下手だった。江村を引っ張り過ぎた。2人目で投げた玉木が思い切りのいい投球をしてくれたので、チームにとっては大きな収穫になった。(北信越大会出場が決まり)他県の強豪校と試合ができるので楽しみ。また1つレベルの高い課題を夏に向けてもらえればと思っている」
◇北越・江村伊吹投手の話◇
「先頭を多く出し、失点も多く、味方に助けられた。不甲斐ない結果で、初回に7点を取ったのに、もっとしっかりした投球をしなければ。変化球でカウントが取れず、直球も入らず、苦しい中で直球を投げて打たれた。しっかり変化球でカウントを取らなければ。初回に7点取って集中しようと思っていたが、どこかで気持ちが緩んだのかもしれない。テスト期間で練習が短かったが言い訳できない。(アウェーの雰囲気だったが)自分は今まで準決勝という舞台や大きい大会を経験していないので、もう少し成長しなければいけない。次があるのでしっかり準備したい」
②新潟明訓2-0長岡工
長工 000 000 000 =0
明訓 000 110 00× =2
→新潟明訓が春は2年ぶりの決勝進出
(バッテリー)
長工:藤塚-小川
明訓:大藪-中村
(本塁打)
明訓:大藪(5回・ソロ)
新潟明訓⑱大藪祐司投手(3年)
長岡工⑩藤塚祥吾投手(3年) 明訓打線を相手に被安打7、2失点と粘り強く投げた
4回裏、新潟明訓が曽我楓選手(2年)の犠飛で先制
最後の打者を内野ゴロに打ち取った大藪投手 9回を投げ被安打2で糸魚川戦に続く完封
◇新潟明訓・本間健治郎監督の話◇
「(大藪は)ストライクゾーンにしっかり投げることができて、自信が持てる変化球があれば抑えることができるというのを体現してくれているのは大きい。自分がやれることをわかっている。素直に自分の行けるところまで力を出そうという投球ができている。嫌な四球もない。それが締まった試合にしてくれている。打線は3番の栗山が当たっていない分、打順の巡りなどで苦しい部分はあるが、全体的に振れている。(決勝進出と北信越出場だが)うれしい。春ベスト4という目標で臨んでいたが、それをクリアし、緩みもせず気負いもせず、この試合に臨めたのが大きい。自分たちの手で掴んだ決勝。北越もウチも下から這い上がってきた。楽しみにしたい」
◇新潟明訓・大藪祐司投手の話◇
「(本塁打は)変化球に体が反射した。高校では初本塁打で自分でもびっくりした。うれしかった。(投球は)きょうはあまり制球がよくなかったが、守備に助けられて結果0に抑えることができた。変化球のチェンジアップとスライダーを低く集めようと集中した。(フライアウトが多かったが)打たせて取ろうとした結果。(無四球は)捕手のおかげ。去年秋の大会までは外野手だったが、それ以降本格的に投手をやってきた。完封という結果は気にしていなかったが、自信になった。北信越ではこんな甘い投球では打たれてしまう。しっかり調整したい」
◎15日の試合予定◎ 悠久山球場
<シード順位決定戦>
長岡大手(10:00)長岡工
<決勝戦>
北越(12:30)新潟明訓
◎14日までの勝ち上がり表◎ ※新潟県高野連より
(取材・撮影・文/岡田浩人)