横浜DeNAベイスターズからドラフト6位で指名された新潟アルビレックスBCの知野直人内野手(19)の「ドラフト指名を祝う会」が24日、新潟市内のホテルで開催され、ファンやチーム関係者ら約30人が集まって祝福した。知野は「1年目から1試合でも多く一軍を経験し、1年でも長くプロ野球選手としてプレーしたい」と決意を語った。また昨季、育成ドラフトでソフトバンクに入団した渡邉雄大投手(27)も駆けつけ、「打撃、守備での攻める姿勢がいい部分。必ず活躍してくれる」とエールを送った。
ファンにドラフト指名を祝福された知野直人(2列目中央)
ファンを前に挨拶した知野は「自分1人の力ではここまで来ることができなかった。皆さんの支援があってここまで成長できた」と感謝の言葉を述べた。DeNAは毎年新潟で公式戦を開催していて、来年は5月8日にハードオフ・エコスタジアムで巨人戦が予定されている。「南場(智子)オーナーは新潟の出身。新潟で開催される公式戦で出場し、一軍の試合で出ている姿を皆さんに届けたい」と意気込みを話し、大きな拍手が送られていた。熱心なサポーターが作ったDeNAの背番号60番のユニフォームを身にまとい、笑顔でサインや記念撮影に応じていた。
ゲストには昨秋の育成ドラフトで新潟アルビレックスBCからソフトバンクに入団した渡邉雄大投手が招かれ、2人でトークショーを繰り広げた。渡邉は「2月のキャンプで一軍の紅白戦でも投げることができ、肌で一軍の力を目の当たりにできた。足りない部分、勝負できる部分を感じることができた。ケガもあったが、年末の台湾のウィンターリーグでもタイプの違う色々な打者と対戦でき、来季へ繋がる経験だった」とNPBでの1年目のシーズンを振り返った。
ソフトバンク育成・渡邉雄大(右)も招かれ、2人でトークショーを繰り広げた
2人は同じ三条第一中学校出身の先輩・後輩で、17年シーズンは新潟アルビレックスBCで一緒にプレーした仲。シート打撃での対戦はあったが、公式戦での対戦経験はない。
渡邉は知野について「練習生から自分の力で這い上がり、支配下指名された」とその精神力を称えた。知野は姉が渡邉と同級生だったことから「新潟入りを決めた」と裏話を披露。「(渡邉)雄大さんがいなければ、新潟で野球をやることはなかったかもしれない」と振り返った。
一方、2人がNPBで対戦した場合について聞かれると、知野が「外の変化球を逆らわずに打つ」と答えたのに対し、渡邉が「甘い。自分もNPBで成長している。打たれることはない」と笑顔で応じて会場を沸かせた。渡邉が「日本シリーズで顔を合わせられれば」と話すと、知野も「対戦したい」と夢を語り合った。
知野は1月7日に入寮し、8日からの新人合同自主トレに参加。2月のキャンプに備える。
◎ソフトバンク育成・渡邉雄大「台湾で収穫」…2年目への意気込み語る◎
入団1年目のシーズンを振り返り、2年目への決意を話した渡邉雄大
17年秋、ソフトバンクから育成ドラフトで指名され入団した三条市出身の渡邉雄大が1年目のシーズンを終え、地元に帰郷。取材に応じた。
Q2月のキャンプでは一軍の紅白戦でも登板機会があった。
渡邉「そこまでは良かったが、キャンプ前から違和感があった左肩の痛みが徐々に悪化した。7月末までに支配下に入らなければ来年の保証はないと思い、ギリギリのところで投げ続けたが5月に限界がきた。医師からは左肩の『骨挫傷』と診断され、実戦復帰まで1か月半ほどかかった」
Q9月に入って登板も増え、二軍戦では14試合に登板し、1勝1セーブ、防御率1・42の成績を残した。
渡邉「徐々に感覚を取り戻し、二軍戦でもいい形で投げることができた。年齢的に1年でクビも覚悟していたが、来季も契約してもらえた」
Qオフには台湾でのアジア・ウィンターリーグにウェスタンリーグの代表として出場した。
渡邉「最初はメンバーに入っていなかったが、ケガ人が出たこと、左の中継ぎが少ないということで、行かせてもらうことが決まった。8試合に登板し、9回を投げ1失点、14奪三振という結果だった。シーズン中から首脳陣には『スライダーは一軍でも通用する』という評価をいただいていたが、『真っすぐやツーシームはもっと強く、精度が高くなければ厳しい』と言われていた。シーズン中は肩の痛みの影響もあり、直球の走りもよくなかったので、台湾では直球を多めにしっかり腕を振って投げることを心掛けた。球速も140㌔台が出て、内角も突くことができた。収穫が多かった」
Q2年目への意気込みは?
渡邉「キャンプでは去年よりも成長したと思われるよう、直球も変化球も力強さを強化したい。まずは一軍のオープン戦で使ってもらえるようにしっかりアピールしたい」
(取材・撮影・文/岡田浩人)