燕市出身の元ソフトバンク投手・星野順治さん(42)を招いた野球教室が30日、新潟市西蒲区の松野尾小学校体育館でおこなわれ、小中学生19人がキャッチボールの基本動作やピッチングの指導を受けた。星野さんは「野球は基本をコツコツと積み重ねることが大切」と子どもたちに説いた。
投球動作の基本を教える星野順治さん
星野さんは燕市の旧吉田町出身で、新潟商業高校を卒業後、NKKを経て、1997年にドラフト4位で福岡ダイエーから指名され入団。99年には先発投手として10勝を挙げ、チームの日本一に大きく貢献した。2008年に引退後、ソフトバンクの二軍コンディショニングコーチ補佐を経て、2011年からは編成育成部の三軍育成担当、今季は二軍育成担当を務めた。来季は育成担当ディレクターとなる。
この野球教室は松野尾小学校出身で社会人クラブチームの新潟コンマーシャル倶楽部の山賀茂さん(43)が高校時代の1つ先輩だったことが縁で毎年年末におこなわれ、今年で3回目となる。星野さんはキャッチボールと投手のピッチングを指導し、「投球で大切なのは足をまっすぐ前に踏み出すこと」など基本を教えた。
また質問コーナーでは「フォアボールを出さないためには普段のキャッチボールを大切にすること。投球練習だけ一生懸命やるのではなく、普段からコントロールを意識すること」「野球は一気に上手くならないスポーツ。基本をコツコツと積み重ねチャレンジすることが大切。少しずつでいいから上手くなっていってほしい」と励ました。
身振りを交えて指導する星野さんとそれを聞く小中学生
松野尾・浜っ子野球少年団の田村蓮選手(越前小5年)は「足を相手に真っすぐ向けることが大事なのがよくわかった。将来の目標はプロ野球選手」と感想を話した。巻西中1年の町田蒼投手は「投げる時に膝が曲がり過ぎて体重が横にそれていたが、膝の曲りは軽く、前に体重移動を意識するように指摘され、フォームが安定した。まだ1年生だが、来年は1試合を完投できるように基礎体力をつけたい」と話した。
野球教室を終えた星野さんは「毎年参加している子たちに会うのを楽しみにしている」と笑顔を見せた。来季は若手の育成担当ディレクターになることから「若手選手が一軍の舞台で活躍できるよう底上げをしたい。ベテランと噛み合って勢いのあるチームになれば」と日本一奪還を誓った。また長男の恒太朗さん(15・福岡糸島ボーイズ所属)が今季U-15のサムライJAPAN日本代表の投手に選出されたことについて、「福岡県内の強豪校に進学予定で成長が楽しみ。甲子園で新潟代表と対戦する機会があれば」と期待を寄せた。
記念撮影 前列左から3番目が星野さん その右隣が山賀茂さん
(取材・撮影・文/岡田浩人)